【第3回】12月の集中期にやるべき“実践演習”と本試験シミュレーション

2025年12月28日

司法書士試験の本番を見据える12月は、「実践力」を鍛える最重要時期です。これまで積み上げてきた知識を、実際の試験形式で"使える"ように仕上げていく段階。今回は、年内に行うべき模試・過去問演習・時間配分トレーニングの具体的な方法を、合格者視点で解説します。

【目次】

  1. 12月学習の目的 ―「記憶」から「実践」へ
  2. 過去問の使い方を変える ― "解く"から"分析する"へ
  3. 模試・予想問題の活用法 ― 弱点を可視化し、修正する
  4. 本試験を想定した時間配分トレーニング
  5. 模試後の復習こそが最大の差を生む
  6. 直前期への引き継ぎ ― 習慣化した「シミュレーション思考」を残す

1. 12月学習の目的 ―「記憶」から「実践」へ

 12月は、司法書士試験の学習において「理解・暗記」から「運用・応用」へと転換する時期です。
 これまでテキストで積み重ねてきた知識を、実際の出題形式で使いこなせるかどうかが、合否を左右します。

 特に注意したいのが、知識の「定着率」よりも「再現力」。
 頭の中で正答を思い出せるだけでなく、限られた時間で選択肢を判断できる"試験モードの脳"を作ることが、12月の学習テーマです。

 そのためには、アウトプット重視の学習が不可欠です。
 つまり、「問題を解く」→「間違えた理由を分析する」→「次に同じミスをしない方法を考える」という一連のサイクルを高速で回すこと。
 このサイクルを繰り返すほど、試験本番での安定感が増していきます。

2. 過去問の使い方を変える ― "解く"から"分析する"へ

 司法書士試験の過去問は、最良の教材でありながら「解くだけ」で終わってしまう受験生が多いのが現実です。
 12月の段階では、「何を間違えたか」よりも、「なぜ間違えたのか」を掘り下げることが重要になります。

 たとえば、ある肢で間違えた場合、

  • 条文の理解不足なのか
  • 判例知識の混同なのか
  • 問題文の読み違いなのか
    この原因分析を徹底します。

 分析の結果を「弱点ノート」や「間違いパターン表」としてまとめると、翌週以降の学習効率が格段に上がります。
 また、「過去10年分」を最低2回転以上することで、出題傾向の"波"が見えてくるはずです。

3. 模試・予想問題の活用法 ― 弱点を可視化し、修正する

 12月は各予備校で「年末模試」「直前予想模試」が多く開催されます。
 模試は単なる実力テストではなく、"訓練の場"として位置づけるのがポイントです。

 模試の最大の価値は、自分の弱点をデータ化できること
時間オーバーした箇所、取りこぼした分野、迷った肢などを細かく記録し、次の1週間で修正する。
これを3回繰り返せば、あなたの学習効率は飛躍的に高まります。

 また、模試を受ける際は「本番環境の再現」にもこだわりましょう。

  • 朝の開始時間を本試験と同じに設定
  • 試験用鉛筆・時計・休憩タイミングを同条件に
  • 携帯電話やメモを完全に排除

 このように、環境まで"模試仕様"に整えることで、当日の緊張感に強くなります。

4. 本試験を想定した時間配分トレーニング

 司法書士試験の特徴は、時間との戦いであること。
記述式の処理スピードと択一の判断力を両立する必要があります。

具体的には、

  • 午前の部(憲法~民訴):平均1問2.2分以内
  • 午後の部(不登法・商登法):平均1問2.5分以内
    この時間感覚を身体に覚えさせる訓練を行いましょう。

 おすすめは「タイマー学習法」です。
1問ごとにストップウォッチを使って解答時間を記録し、一定の時間内で処理する癖をつけます。
最初は焦りを感じますが、徐々に**"解くリズム"**が整ってきます。

5. 模試後の復習こそが最大の差を生む

 模試を受けた後、多くの受験生は「点数だけ見て満足」してしまいます。
 しかし、本当に価値があるのは「復習フェーズ」です。

復習では次の3点を重視してください。
1️⃣ 自分の思考過程を言語化する(なぜその肢を選んだか)
2️⃣ 知識ミスか判断ミスかを分類する
3️⃣ 同じパターンの問題を翌週解いて克服する

 このプロセスを"1回の模試=3回の勉強"に変えることができます。
間違いノートをデジタル管理する場合は、ExcelやNotionなどを活用して、カテゴリ別(民法・不登法など)に整理しておくと効率的です。

6. 直前期への引き継ぎ ― 習慣化した「シミュレーション思考」を残す

 12月の実践演習は、1月以降の"仕上げ期"のベースとなります。
 模試・過去問演習を通して、毎日小さな「シミュレーション」を積み重ねること。
 この習慣が、試験本番の「焦らない力」「安定した集中力」を生みます。

 最後に意識してほしいのは、「完璧を求めすぎないこと」。
12月は弱点を洗い出し、1月に克服する準備期間です。
1点でも多く積み上げるための"戦略的演習月"として、焦らず、確実に仕上げていきましょう。

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