この話は、ビーガンの一部に見られる過激な行動や発言とも共通点があります。ビーガン運動自体は動物愛護や環境保護の観点から重要な思想ですが、過激なビーガンの一部は、自分の価値観を他人に強制し、異なる考え方や生活スタイルを持つ人々に対して攻撃的な姿勢を示すことがあります。このような態度は、自分たちの目指す「動物の命を尊重する世界」という理想とは逆行しており、むしろ社会の分断を招きます。
彼らは「いきなり世界平和を語る人」と同様に、根本的な価値観の共有や共感のプロセスを省いて、急進的に理想を押し付けることがあります。過激なビーガンの行動は、人々の生活習慣を無視し、動物愛護という大きな目標を達成するために、まずは他者の自由や考えを尊重するという基本的な姿勢が欠如していることを象徴しています。
動物の命を尊重するためのビーガン運動が広く受け入れられるためには、家族や地域社会といった小さな単位から理解を深め、共感を得ることが大切です。しかし、一部の過激な活動家は、まず自分の信念を他人に押し付けることを優先し、結果的に対立や分断を生んでしまいます。これは、世界平和の実現においても同様です。個々人の信念や生活スタイルに対する尊重がなければ、平和は実現し得ません。逆に、その欠如は社会の緊張や対立を招く原因となりかねません。
国連食糧農業機関(FAO)が「肉を食べると地球温暖化が進む」と言っていることを真に受けて参考とする方もいますが、温暖化が進むという点をとらえれば、人間が生きている以上二酸化炭素もメタンガスは排出するわけで、影響しますよね。それも悪となるのでしょうか。物事を論じるときは、影響のあるなしだけではなく、温暖化ガスの全体の排出量の具体的な占有率の高い方からやっていくべきでしょう。詳しくは、また今度取り上げますが、調査した結果が以下の通りです。
化石燃料の燃焼(石炭、石油、天然ガス):約75%
大規模な農業と家畜の飼育:約18~20%
森林伐採:約10%
工業化による排出:約7%
これが、具体的な割合です。そして、「大規模な農業と家畜の飼育」とありますので、野菜を作るためにも排出ガスは出ています。
このデータを見て、まだ肉を食べると温室効果ガスの影響があるといえるでしょうか。他の事象もあるのに、単に肉食を否定するためだけに都合よく言ってるだけのようにも見えてしまいます。
3.平和と理解のプロセス
世界平和や動物愛護といった大きな理想は、まずは個々人の内面から始まります。人間関係や地域社会、自国に対する愛情や理解がなければ、他国や他文化に対しても同様の姿勢を持つことは難しいのです。ビーガンの理想においても、過激な言動ではなく、対話や共感による理解が求められます。同じ価値観を共有しない人々とも調和を図り、相互の尊重を基盤とした関係を築くことこそが、理想の実現に繋がるのです。
このように考えると、いきなり世界平和を語り始める人や過激なビーガン活動家が持つ共通点は、理想を掲げる前に必要な土台を見落としていることです。理想を実現するためには、まずは身近なところから愛情や尊重を育む必要があります。それは、家族愛や地元愛、自国愛を大切にすることで、より広い範囲においても平和や調和が実現できるという考え方に基づいています。
参照: FAO - Livestock's Long Shadow
国際エネルギー機関(IEA)
化石燃料やエネルギー使用に関連する温室効果ガス排出について、IEAの年次報告書が広く参照されます。
参照: IEA - World Energy Outlook
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
IPCCの評価報告書(特に第6次評価報告書)は、温室効果ガスの排出源やそれに対する影響を科学的に解説しており、化石燃料、農業、家畜、森林伐採に関するデータが含まれています。
参照: IPCC AR6 - Climate Change 2021: The Physical Science Basis
これらの資料を元に、一般的な割合や影響が議論されることが多いです。