相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
(論点)相続における青色申告承認申請書の提出期限と活用方法

相続に伴い、不動産や事業を継承する場合、税務面での手続きを適切に行うことが重要です。特に青色申告を希望する場合には、事前に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。青色申告は税務上の優遇措置が得られるため、相続人が事業や不動産を引き継いだ後の税負担を軽減する有効な手段です。しかし、申請には厳格な提出期限が設定されているため、この期限を守ることが大切です。本稿では、青色申告承認申請書の提出期限とその活用方法について詳しく解説します。
目次:
1.青色申告承認申請書とは
2.相続における青色申告の重要性
3.青色申告承認申請書の提出期限
3.1 被相続人の事業を引き継ぐ場合
3.2 新たに事業を開始する場合
4.青色申告のメリット
5.申請を忘れた場合の影響
6.まとめ
1. 青色申告承認申請書とは

青色申告承認申請書は、税務署に提出する書類で、個人事業主や不動産所得者が青色申告を行うための承認を得るために必要な手続きです。青色申告を行うことで、さまざまな税務上の優遇措置を受けることができ、事業や不動産所得に対する税負担を大幅に軽減できる可能性があります。申請書を提出せずに青色申告を行うことはできないため、相続時に事業を引き継ぐ場合や新たに事業を開始する際には、必ず期限内にこの申請を行う必要があります。
2. 相続における青色申告の重要性
相続によって事業や不動産を継承する場合、青色申告を利用することは、相続人にとって税務上の負担を軽減する非常に有効な手段です。特に、不動産や事業所得がある場合、青色申告を行うことで65万円の特別控除や、損失を3年間繰り越すことができるなどの大きなメリットがあります。そのため、相続の一環として、相続人が事業や不動産を引き継ぐ場合には、早めに青色申告の手続きを行うことが勧められます。
3. 青色申告承認申請書の提出期限
青色申告を行うためには、事業を引き継いだ相続人が、税務署に青色申告承認申請書を提出し、承認を得る必要があります。この申請には厳格な期限が定められており、期限を過ぎてしまうと、その年の青色申告を行うことができなくなるため、注意が必要です。
3.1 被相続人の事業を引き継ぐ場合
相続人が被相続人の事業を引き継ぎ、引き続き事業を営む場合、相続人が新たに青色申告承認申請書を提出する必要があります。この場合の提出期限は、被相続人が亡くなった日から4か月以内です。
例えば、被相続人が青色申告を行っていたとしても、その承認を相続人が自動的に引き継ぐことはできません。相続人が新たに事業者として青色申告を行うためには、改めて申請書を提出しなければなりません。
3.2 新たに事業を開始する場合
相続とは関係なく、新たに事業を開始する場合にも、青色申告承認申請書を提出する必要があります。この場合の提出期限は、その年の3月15日までに申請する必要があります。ただし、1月16日以降に事業を開始した場合は、開始日から2か月以内に申請書を提出することが求められます。
4. 青色申告のメリット

青色申告を行うことによるメリットは多岐にわたります。代表的なものには、以下のようなものがあります。
- 65万円の特別控除:青色申告を行うことで、65万円の控除を受けられます。これは事業所得や不動産所得に対して大きな税負担の軽減となります。
- 損失の繰越控除:青色申告を行っている場合、事業や不動産の損失を翌年以降の3年間にわたり繰り越すことができます。これにより、事業が赤字となった場合でも、将来的にその損失を相殺できるため、経済的な負担を分散することが可能です。
- 経費の計上:青色申告では、事業に関わる経費をより詳細に計上することができます。これにより、実質的な所得を低く抑え、税額を軽減することが可能です。
5. 申請を忘れた場合の影響

青色申告承認申請書の提出期限を過ぎてしまうと、その年の青色申告は適用されません。この場合、青色申告による特典を享受することができず、控除や損失の繰越などの恩恵を受けられなくなります。そのため、期限内に申請を行うことは非常に重要です。特に、相続時には事務手続きが多いため、提出期限を忘れないよう注意が必要です。
6. まとめ
相続における青色申告承認申請書の提出は、相続財産を引き継ぐ際に重要な税務手続きの一つです。特に、事業や不動産所得を引き継ぐ場合には、期限内に申請書を提出し、青色申告のメリットを活用することで、相続後の税負担を軽減することができます。被相続人が青色申告を行っていた場合でも、相続人が改めて申請書を提出しなければならないため、提出期限を守ることが大切です。

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