【なぜ遺言書は悪者扱いされるのか?】誤解をほどき、家族を守るための活用法

2025年08月16日

「遺言書は揉め事の原因」という誤解は、ドラマや小説の影響が大きいです。高松市の司法書士が、遺言書が悪者にされる背景と、家族のために活用する方法を解説します。

目次

  1. ドラマや映画が作り出す「遺言書=争いの火種」という印象
  2. 「犬神家の一族」に見る典型的な問題点
  3. 遺言書の正しい役割とメリット
  4. 相続トラブルを減らす遺言書作成のポイント
  5. まとめと相談のご案内

1. ドラマや映画が作り出す「遺言書=争いの火種」という印象

 多くの人が遺言書に対してマイナスのイメージを持っているのは、実生活での経験というより、メディアの影響が大きいでしょう。
 サスペンスドラマや推理小説では、亡くなる直前の人物が予想外の相手に莫大な遺産を遺贈し、それが殺人事件や骨肉の争いのきっかけになる、という筋書きが定番です。
 その典型が横溝正史の『犬神家の一族』です。遺言書は「謎を呼ぶ小道具」として演出されるため、現実の有用性よりも「争いの原因」というイメージが強調されてしまいます。

2. 「犬神家の一族」に見る典型的な問題点

 作中では、遺言書が"誰にも知られないまま"作られ、しかも相続人の予想を大きく裏切る内容でした。
 人間関係が複雑で仲の悪い一族にとって、このようなサプライズは爆弾のようなものです。
 現実でも、遺言書の存在や方向性を全く共有しない場合、相続人は「自分も当然もらえるだろう」と思い込み、その期待を裏切られたときの衝撃は大きくなります。

3. 遺言書の正しい役割とメリット

 本来、遺言書は故人の意思を明確に伝え、家族間の不要な争いを防ぐための道具です。
 遺言書がある相続では、その内容が法律上最優先されます。
 遺言書がない場合は、相続人全員での遺産分割協議が必要ですが、全員が円満に話し合えるとは限りません。
 特に疎遠な相続人や仲が悪いケースでは、遺産分割協議が長期化・決裂する可能性が高まります。

4. 相続トラブルを減らす遺言書作成のポイント

  • 早めの作成:判断能力があるうちに作成する
  • ある程度の事前共有:大枠だけでも家族に伝える
  • 専門家のチェック:形式ミスや無効リスクを回避
  • 心のメッセージを添える:財産配分の理由や想いを文書や手紙で残す

 これらを押さえれば、「悪者」どころか、家族を守る頼れる存在になります。

5. まとめと相談のご案内

 遺言書は使い方次第で、争いを防ぐ最大の武器になります。
 誤解に惑わされず、正しい形で活用しましょう。

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