【第4回】試験直前の“仕上げ戦略”とメンタル調整

2026年01月04日

司法書士試験の直前期――焦りと不安が入り混じるこの時期こそ、学習の"質"を整える最後のチャンスです。
今回は、本試験に向けた「知識の最終確認」「ミス防止の習慣づけ」「当日のメンタル調整法」について、合格者が実践したリアルな仕上げ戦略をお伝えします。

【目次】

  1. 直前期の目的は「新しい知識」ではなく「安定した得点」
  2. 残り2週間でやるべき3つの最終確認
  3. 「ミス防止リスト」で本番の取りこぼしをゼロに
  4. 当日のパフォーマンスを上げる"ルーティン化"
  5. 不安を味方につけるメンタルコントロール
  6. 「自分の勉強を信じる」ための心の整え方

1. 直前期の目的は「新しい知識」ではなく「安定した得点」

 試験直前期(おおむね試験の1〜2週間前)は、「知識の上積み」よりも「知識の安定化」を目的とします。
 新しい論点に手を広げすぎると、既存の知識があいまいになり、かえって得点力が下がる危険があります。

 この時期のテーマは、"得点の再現性"を最大化すること
過去問や模試で得点できた分野を確実に取り切ることが、最短の合格ルートです。

 実際、合格者の多くは「この2週間は新しい教材を開かない」と口を揃えます。
それよりも、「出るところだけを何度も確認する」「自分の間違いパターンを潰す」ことを優先しています。

2. 残り2週間でやるべき3つの最終確認

 直前期に行うべき確認項目は、次の3つです。

頻出テーマの総点検
民法・不動産登記法・商業登記法は特に配点が高く、毎年似たテーマが繰り返し出題されます。
これらの"出やすい分野"だけを徹底的に潰す方が、最後の追い込みとして効果的です。

過去3年分の問題の再解答
直前に"手の感覚"を整えるには、過去3年分を通しで解くのが最適です。
「1問1問の正答」よりも「全体の時間感覚」を掴むことを重視しましょう。

記述式の処理手順確認
本試験で焦る原因の多くは、「問題文を読んでからの行動手順」が曖昧なことです。
論点の拾い方、申請人の特定、登記原因の整理――こうした"型"を身体に染み込ませておくと、本番でも動揺しません。

3. 「ミス防止リスト」で本番の取りこぼしをゼロに

 直前直前期に非常に効果的なのが、「ミス防止リスト」です。
 これは、今までの模試や演習で自分がやってしまった"ケアレスミス"を一覧化したもの。

たとえば:

  • 問題文の「否定表現」を見落とす
  • 記述式で登記原因を1つ書き忘れる
  • 日付や添付書類をずらして記入

 こうした"凡ミス"は、知識とは関係ありません。
事前に自分のミス傾向を見える化しておくことで、本番で冷静にチェックできます。

 また、試験当日は「問題番号」「マーク位置」「転記内容」を確認するためのチェック動作を習慣化しておくと、焦りを防げます。

4. 当日のパフォーマンスを上げる"ルーティン化"

 試験当日の緊張は誰にでもあります。
大切なのは、"緊張を減らす"のではなく、"緊張の中でいつも通り動けるようにする"こと。

そのためには、当日の行動をルーティン化するのが効果的です。

例:

  • 起床〜出発までの行動を毎日同じ時刻・順番で
  • 試験開始前に深呼吸→腕・首をほぐす
  • ペンの位置・時計の置き方を固定する

 こうした一連の動作を繰り返しておくことで、脳が「いつもの状態」に戻りやすくなります。
つまり、"普段どおりの自分"で本番を迎えるための準備です。

5. 不安を味方につけるメンタルコントロール

 司法書士試験ほど「メンタルが得点に直結する試験」はありません。
 不安や焦りを完全に消すことは不可能ですが、不安を"集中力"に変える方法はあります。

 それが、「呼吸+言語化」のメソッドです。
 深呼吸をしながら、心の中で「今、自分にできることだけに集中しよう」と唱える。
 これを1分間行うだけで、交感神経の高ぶりが落ち着き、思考がクリアになります。

 また、「失敗したらどうしよう」と考える代わりに、「去年の自分より1問でも多く正解しよう」と"可視化できる目標"に置き換えるのも有効です。

6. 「自分の勉強を信じる」ための心の整え方

 直前期になると、他人の勉強時間や模試の点数が気になるものです。
しかし、最後に勝つのは「他人を見ない人」です。

 ここまで積み上げてきたノート、問題集、時間の記録――それがあなたの"根拠ある自信"になります。
 「やるべきことはやった」と自分に言い聞かせ、本番では"確認作業"のつもりで試験に臨みましょう。

 試験前日の夜は、新しい問題を解かない。
軽くまとめノートを眺め、深呼吸しながら「明日はいつも通りやるだけ」と呟く。
それが、合格者に共通する前日の過ごし方です。

【まとめ】

 12月後半から本試験直前にかけては、「焦らず・崩さず・安定させる」ことがすべてです。
新しいことよりも、"今までの積み重ね"を信じて仕上げること。
勉強量ではなく、本番での再現力が最終的な勝敗を決めます。

 自分の努力を信じて、落ち着いて挑みましょう。
ここまで積み上げたものが、きっとあなたを支えてくれます。

最新のブログ記事

令和8年1月14日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。

2024年4月から相続登記が義務化され、「そのうちやればいい」という考えは通用しなくなりました。2025年以降は、過去の相続も含めて登記未了の不動産が問題になりやすくなります。本記事では、2027年3月末の猶予期限を見据え、今すぐ確認すべきポイントをチェックリスト形式でわかりやすく解説します。

司法書士試験の直前期――焦りと不安が入り混じるこの時期こそ、学習の"質"を整える最後のチャンスです。
今回は、本試験に向けた「知識の最終確認」「ミス防止の習慣づけ」「当日のメンタル調整法」について、合格者が実践したリアルな仕上げ戦略をお伝えします。

現代は「やること・情報・人間関係」があふれ、常に気を張りながら走り続けているような感覚を抱く人が少なくありません。そんな時、私たちを救ってくれるのが"引き算の思想"――ミニマリズムです。物だけでなく、情報、人間関係、仕事のルールなど、人生のあらゆる要素を必要十分に整えることで、心の負担は驚くほど軽くなります。本記事では、哲学的視点と実践的なステップを交えながら、「人生を軽くする引き算の思考法」を紹介します。

<