【第6回】変えたいのに変われない理由 〜脳の仕組みと習慣の力を味方につける〜

2025年09月21日

「自分を変えたいと思っているのに、いつも三日坊主で終わってしまう…」
「頭では理解しているのに、なぜか行動に移せない」
――そんな悩みを抱えていませんか?

本記事では、「変わりたいのに変われない理由」について、脳科学と心理学の観点から解説し、その壁を乗り越えるための実践的なアプローチをご紹介します。自己成長を妨げる"見えないブレーキ"の正体を知り、習慣の力を味方につけることで、少しずつでも確実に人生を前進させるヒントをお届けします。

【目次】

  1. なぜ「変わりたい」のに変われないのか
  2. 脳が変化を拒む仕組み
  3. 意志よりも習慣が人生をつくる
  4. 脱・三日坊主!行動を定着させる4つのステップ
  5. 習慣化に効く「仕組み」の作り方
  6. おわりに:変わるために必要なのは「完璧」ではなく「継続」

1. なぜ「変わりたい」のに変われないのか

 多くの人が「もっと健康になりたい」「もっと前向きに生きたい」「もっと努力できる自分になりたい」と思っています。しかし、実際にはその思いが続かず、途中であきらめてしまうケースが大半です。

 その原因のひとつは、「変化=ストレス」と脳が認識してしまうことにあります。変わりたいという思いとは裏腹に、無意識のうちに現状維持を選んでしまう――それが、私たちが変われない理由の本質です。

2. 脳が変化を拒む仕組み

 人間の脳は本質的に「安定」を好みます。現状維持はエネルギーの節約につながるからです。新しいことを始めるには、大量のエネルギーと集中力が必要になるため、脳はそれを避けようとするのです。

 また、「過去の成功体験」や「慣れたパターン」は脳にとって"安全領域"。この領域=コンフォートゾーンを出ようとすると、「不安」や「違和感」といったサインが出て、行動を抑制してしまうのです。

3. 意志よりも習慣が人生をつくる

 「強い意志があれば、何でも変えられる」と信じられがちですが、実際には意志の力には限界があります。
 たとえば、ダイエットや早起き、勉強習慣など、最初は意欲的に取り組んでも、数日後には挫折してしまうのは、意志が"消耗資源"であるためです。

 そこで鍵になるのが「習慣化」です。意志の力に頼らずとも自然にできる状態――それこそが、変化を継続する秘訣なのです。

4. 脱・三日坊主!行動を定着させる4つのステップ

行動のハードルを極限まで下げる

最初から完璧を目指すのではなく、「とりあえず1分だけやる」など、極小ステップから始めることで、脳の抵抗を減らします。

トリガー(きっかけ)を固定する

「歯磨きの後にストレッチ」「朝コーヒーを飲みながら日記を書く」など、既存の習慣に新しい行動を紐づけると定着しやすくなります。

成果よりも「継続」に注目する

今日もできた!という「連続記録」を可視化することで、モチベーションが自然に保たれます。
目標よりも、「今日やったか」に注目しましょう。

自分を責めず、再開を恐れない

1日サボっても、すぐに再開できればOK。失敗を「終わり」にせず、「一時停止」にしておくことがコツです。

5. 習慣化に効く「仕組み」の作り方

環境を整える

スマホをベッドに持ち込まない、テレビのリモコンを別の部屋に置くなど、「行動の妨げになるもの」を排除するだけで習慣が続きやすくなります。

仲間を巻き込む

「一緒にやる仲間」や「報告できる相手」がいるだけで、継続の難易度は格段に下がります。小さなコミュニティやSNSの活用も有効です。

成長の記録を残す

日記や記録アプリなどを使って、「前よりできるようになった自分」を可視化すると、自己肯定感も高まり、自然と続けられます。

6. おわりに:変わるために必要なのは「完璧」ではなく「継続」

 私たちは「変わりたい」と願うとき、無意識に「劇的な変化」や「すぐに結果が出ること」を求めがちです。しかし、人生を変える本当の力は、毎日の小さな習慣を"続けること"にあります。

 変化とは、昨日とほんの少し違う今日の積み重ねです。
完璧じゃなくていい、むしろ失敗しても立ち上がることのほうが大事です。

 「変わらなければ」と焦るのではなく、「変わり続ける自分」を、今日から育てていきましょう。

 全6回シリーズをお読みいただきありがとうございました。
 どれか一つでも、あなたの人生をよりよくするヒントになれば幸いです。

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