坂出市は、工業地帯と住宅地、そして農地が混在する地域です。
そのため、相続によるトラブルも多様です。
実例①:県外に住む相続人同士で話が進まない
実家が坂出市にあり、相続人は東京・大阪に在住。
誰も手続きをしないまま数年が経過し、空き家が老朽化。
解体見積もりを取ろうにも、名義変更が済んでいないため補助金の申請もできず…。
実例②:農地を相続したが、誰も管理できない
坂出市西庄町・林田町などでは、農地の相続放置が顕著。
草木が越境して近隣から苦情が来るケースも。
「相続登記をしていないから、誰の土地か分からない」という相談が増えています。
実例③:共有名義のまま放置
兄弟で共有登記にしていた不動産も、相続が重なると権利関係が複雑化。
孫世代では「誰が何分の何を持っているのか」分からなくなることもあります。
※登記簿を調査すればわかる場合もありますが、相続人が不明の状態では相続登記はできません。専門家にご相談を。
4. 相続登記の手続きの流れ(3年以内に申請を)
相続登記の手続きは、次のステップで進めます。
1️⃣ 被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本・除籍謄本を出生から死亡まで収集
2️⃣ 相続人全員を確定
3️⃣ 遺言書がある場合は家庭裁判所で検認
4️⃣ 相続人全員による遺産分割協議書を作成
5️⃣ 不動産の固定資産評価証明書・登記事項証明書を取得
6️⃣ 法務局(坂出市は「高松地方法務局 丸亀支局」管轄)で登記申請
司法書士に依頼すれば、上記すべてをワンストップで代行可能です。
特に、遺産分割協議書の文面は法的効力があるため、専門家による確認が必須です。
5. 手続きに必要な書類一覧と入手先
- 被相続人の戸籍・除籍・改製原戸籍(本籍地の市区町村役場)
- 相続人全員の戸籍謄本・住民票
- 不動産の固定資産評価証明書(坂出市役所・税務課)
- 登記事項証明書(法務局)
- 遺産分割協議書
- 印鑑証明書
これらを揃えるのに1〜2か月かかることもあります。
「3年以内」と聞くと余裕があるように思えますが、実際は早めの準備が肝心です。
6. 坂出市特有の注意点(空き家・農地・県外相続人)