【香川県・高松市・丸亀市】正しい遺言書の基礎知識|相続対策の第一歩を司法書士が解説

2025年07月08日

香川県で増加する相続トラブルを防ぐには、まず「遺言書の正しい基礎知識」を持つことが重要です。高松市・丸亀市で失敗しない生前対策のために、遺言の役割や種類をわかりやすく解説します。

📌目次

  1. 遺言書とは?相続で果たす役割
  2. 香川県でも増える「争族」を防ぐ遺言書の力
  3. 遺言書が必要になる具体的なケース
  4. 遺言書に書けること・書けないこと?
  5. 遺言書の種類と選び方
  6. 遺言執行者の役割とは
  7. まとめ|相続対策の第一歩は正しい知識から

1. 遺言書とは?相続で果たす役割

 遺言書とは、本人が亡くなった後に、自分の財産をどのように分けるかを法的に示す大切な書類です。
 相続は民法で定められたルールがありますが、遺言書があることで、法定相続分とは異なる希望を反映できます。

 遺言書がないと、相続人同士での話し合い(遺産分割協議)が必要になり、意見の対立から思わぬトラブルになることがあります。

2. 香川県でも増える「争族」を防ぐ遺言書の力

 香川県、高松市、丸亀市でも相続をめぐる「争族(そうぞく)」の相談が年々増えています。
 財産が多いか少ないかに関係なく、感情の行き違いや話し合いの難航で、家族間の関係が壊れてしまうことが多いのが現実です。

 遺言書は、この争族を防ぐための最も有効な手段の一つです。
 本人の意思がはっきりと形になって残ることで、相続人が余計な誤解を抱かずに済むのです。

3. 遺言書が必要になる具体的なケース

「うちには大した財産がないから大丈夫」という声をよく聞きますが、実際には少額の財産でも揉めることがあります。

例えば、

  • 相続人が複数いる場合
    誰がどの財産を取得するかで揉めやすい
  • 不動産が主な財産の場合
    土地や家は分けにくく、共有名義の場合、問題が長期化することも
  • 内縁の配偶者や特定の相続人以外に財産を渡したい場合
    法定相続では希望が叶わない
  • 相続人の中に行方不明者がいる場合

などは、遺言書があるかないかで相続の進めやすさが大きく変わります。

4. 遺言書に書けること・書けないこと?

遺言書では、財産の分配以外にも次のようなことが書けます。

書けること:

  • 相続分の指定
  • 特定の財産を誰に渡すかの指定
  • 遺贈(相続人以外への財産譲渡)
  • 子の認知
  • 相続人の廃除(著しい非行などの場合)
  • 遺言執行者の指定
  • 付言事項(家族へのメッセージなど)

 一方で、遺言書には法的に実現できないこともあります。
 例えば、共有物で共有者全員の合意が必要な財産の扱いや、借金の免除などは無効になる場合があります。

5. 遺言書の種類と選び方

 遺言書には主に以下の種類があります。

自筆証書遺言
本人が全文を自筆で書く最も身近な遺言書です。
手軽に作れますが、形式不備で無効になることも多いため、最近は「自筆証書遺言書保管制度」を活用する人が増えています。

公正証書遺言
公証人役場で公証人に作成してもらう遺言書です。
無効になるリスクがほとんどなく、原本が公証役場に保管されるため安心です。

秘密証書遺言
あまり使われませんが、内容を秘密にしたまま公証役場で封印する方法です。
手続きが複雑で、実務ではほとんど用いられません。

 香川県内でも、確実性を重視する方には公正証書遺言が多く選ばれています。

6. 遺言執行者の役割とは

 遺言執行者とは、遺言書の内容を実現する役割を担う人のことです。
 例えば、遺言に従って不動産の名義変更をしたり、預金の解約をしたりといった手続きを行います。

 相続人の一人を指定することもできますが、利害関係が絡む場合は第三者である司法書士を指定するケースも増えています。

 遺言執行者を指定しておくことで、相続手続きがスムーズに進み、トラブルを防ぐことができます。

7. まとめ|相続対策の第一歩は正しい知識から

 遺言書は相続対策の要です。
 「まだ先のこと」と思わずに、元気なうちに基本を知り、必要なら専門家に相談することが大切です。

 香川県、高松市、丸亀市で相続対策をお考えの方は、地域事情に詳しいアイリスにぜひ一度ご相談ください。お話を聞いたうえで、必要な他士業などがありましたら、ワンストップ対応いたします。

遺言書のイロハ

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