【香川県版】相続登記義務化はいつから?過去の土地も対象?期限と過料回避マニュアル2025

2025年12月22日

「実家の名義変更、まだしてないけど大丈夫かな?」 「義務化されたってニュースで見たけど、いつまでに何をすればいいの?」

香川県にお住まいの皆様、このような不安をお持ちではありませんか? 2024年(令和6年)4月1日から、相続登記がついに義務化されました。最も重要な点は、**「過去に相続したまま放置している土地や建物も義務化の対象になる」**ということです。

まずは、結論を急ぐ方のために、制度の要点をまとめました。

【香川県・相続登記義務化の要点まとめ】

  • いつから?:2024年(令和6年)4月1日より制度開始
  • 対象は?:香川県を含む全国の不動産(過去の相続も含む)
  • 期限は?:不動産の取得を知った日から3年以内
  • 過去分の期限:法改正前(2024年4月以前)の相続は2027年3月31日まで
  • 罰則:正当な理由なく怠れば10万円以下の過料

この記事では、香川県の相続事情に詳しい司法書士が、義務化の詳細から、高松法務局での手続き方法、そして多くの人が疑問に思うポイントをFAQ形式で徹底解説します。

目次

  1. 相続登記義務化とは?香川県民が知るべき基本ルール
  2. 要注意!「過去の相続」には2027年3月のデッドラインがある
  3. 10万円以下の過料(罰則)はどんな時に発生する?
  4. 香川県特有の事情~農地・山林・空き家の登記はどうする?
  5. 高松法務局での手続き手順と必要書類
  6. 【徹底回答】相続登記義務化に関するFAQ(よくある質問)
  7. まとめ:過料を避けるために今すぐやるべきこと

1. 相続登記義務化とは?香川県民が知るべき基本ルール

 これまで相続登記(不動産の名義変更)は任意であり、期限もありませんでした。しかし、所有者不明土地問題の解消を目的として、不動産登記法が改正されました。

義務化の内容

 相続により不動産(土地・建物)を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記を申請しなければなりません。これは、高松市内の宅地だけでなく、坂出市や丸亀市、あるいは山間部の原野や畑など、あらゆる不動産が対象です。

遺産分割協議がまとまらない場合

 「兄弟間で話し合いがつかないから登記できない」というケースも多いでしょう。その場合は、新設された**「相続人申告登記」**という制度を利用することで、一旦義務を果たすことができます。これにより、過料の適用を回避することが可能です。

2. 要注意!「過去の相続」には2027年3月のデッドラインがある

 今回の法改正で最も誤解が多いのが「これから発生する相続だけが対象」という思い込みです。 実は、2024年4月1日以前に発生していた相続についても、登記の義務が課されます。

猶予期間は3年間

 過去の相続分については、制度開始日(2024年4月1日)から3年間の猶予期間が設けられています。つまり、2027年(令和9年)3月31日が絶対的な期限となります。

 香川県では、数世代にわたって名義変更をしていない「数次相続(すうじそうぞく)」のケースが散見されます。明治・大正時代の名義のままになっている土地はありませんか?この期限を過ぎると、過料の対象となる可能性があるため、早急な調査が必要です。

3. 10万円以下の過料(罰則)はどんな時に発生する?

 「本当に罰金を取られるの?」という質問をよく頂きます。 正当な理由がないのに申請を怠った場合、10万円以下の過料対象となります。

「正当な理由」とは?

 法務省の通達によると、以下のようなケースは「正当な理由」として認められる可能性があります。

  • 相続人が極めて多数で、戸籍の収集や資料作成に時間がかかっている場合
  • 遺言の有効性を巡って裁判をしている場合
  • 重病などにより申請を行うことが困難な場合
  • 経済的に困窮しており、登記費用を負担できない場合(※要件あり)

 逆に言えば、「面倒だった」「忘れていた」「誰も住んでいないから関係ないと思った」という理由は通用しません。法務局から催告が届いたにもかかわらず放置すると、裁判所から過料の通知が届くことになります。

4. 香川県特有の事情~農地・山林・空き家の登記はどうする?

 香川県における相続登記でよく問題になるのが、「価値がつかない土地」の扱いです。

農地(田・畑)の相続

 農地を相続する場合、農業委員会の許可は不要ですが、登記完了後に農業委員会への届出が必要です。登記を放置すると、農地法違反のリスクも重なるため注意が必要です。

負動産(いらない土地)の手放し方

 「山奥の土地なんていらない」という場合でも、勝手に所有権を放棄することはできません。まずは相続登記をした上で、「相続土地国庫帰属制度」(国に土地を引き取ってもらう制度・審査と費用あり)の利用を検討する必要があります。この制度を利用するためにも、大前提として相続登記が完了していなければなりません。

5. 高松法務局での手続き手順と必要書類

 ご自身で手続きを行う場合の一般的な流れを解説します。

ステップ1:不動産の調査

固定資産税の納税通知書を確認するか、高松市役所(または該当市町村役場)で「名寄帳(なよせちょう)」を取得し、亡くなった方が所有していた不動産を全て洗い出します。私道(共有持分)の漏れが多いので注意してください。

ステップ2:戸籍の収集

 被相続人(亡くなった方)の「出生から死亡まで」の連続した戸籍謄本、および相続人全員の戸籍謄本が必要です。本籍地が遠方の場合は郵送請求となります。

ステップ3:遺産分割協議書の作成

 法定相続分通りに分けるのでなければ、誰がどの不動産を取得するかを話し合い、「遺産分割協議書」を作成して全員の実印を押印します。

ステップ4:法務局へ申請

 申請書を作成し、登録免許税(収入印紙)を貼付して、管轄の法務局へ提出します。

  • 高松市・三木町・直島町など → 高松法務局 本局
  • 丸亀市・坂出市など → 丸亀支局
  • さぬき市・東かがわ市 → 寒川出張所
  • 観音寺市・三豊市 → 観音寺支局

6. 【徹底回答】相続登記義務化に関するFAQ(よくある質問)

 ここでは、実際に当事務所に寄せられる質問を中心に、Q&A形式で回答します。

Q1. 昔に亡くなった父の土地の名義がそのままです。いつまでに登記が必要ですか?

 A. 2027年(令和9年)3月31日までに登記申請を行う必要があります。猶予期間終了直前は法務局や専門家が混雑するため、早めの着手をお勧めします。

Q2. 義務化の対象は土地だけですか?建物もですか?

 A. 土地だけでなく、建物(家屋)も対象です。未登記の建物であっても、固定資産税台帳上の所有者変更届などが必要になる場合があります。

Q3. 相続登記にかかる費用はどれくらいですか?

 A. 実費として「登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)」と戸籍取得費用がかかります。司法書士に依頼する場合は、別途報酬(数万円~10万円程度、物件数や難易度による)が必要です。

Q4. 価値のない土地なので、登記せず放置してもいいですか?

 A. いいえ、放置できません。資産価値に関わらず登記義務があります。放置すると過料の対象となるだけでなく、将来的に更に相続人が増え(ネズミ算式に増え)、解決が困難になります。

Q5. 自分でも手続きはできますか?

 A. 平日に法務局や役所へ行く時間があり、根気よく書類作成ができる方なら可能です。ただし、数次相続(亡くなった人の名義が祖父など)が発生している場合や、兄弟間の仲が悪い場合は、専門家へ依頼した方がスムーズかつ確実です。

Q6. 「相続人申告登記」とは何ですか?

 A. 3年以内に遺産分割協議がまとまらない場合に、「私は相続人です」と法務局に申し出る簡易的な手続きです。これを行えば、とりあえず登記義務を果たしたことになり、過料を回避できます。ただし、所有権の名義が変わるわけではないので、後日改めて正式な相続登記が必要です。

Q7. 住所変更登記も義務化されると聞きましたが?

 A. はい。相続登記とは別に、2026年(令和8年)4月までに、住所や氏名が変わった場合の変更登記も義務化されます(2年以内の申請)。引っ越しをしたのに登記簿の住所を変えていない方は注意が必要です。

Q8. 香川県外に住んでいますが、依頼できますか?

 A. はい、可能です。対象不動産が香川県内であれば、郵送やオンライン申請で対応可能ですので、遠方にお住まいの相続人の方からも多くご依頼いただいています。

Q9. 権利証(登記済証)が見当たりませんが、手続きできますか?

 A. 相続登記の場合、原則として被相続人の権利証は不要です。紛失していても手続きに支障はありませんのでご安心ください。

Q10. 過料の通知はいきなり来ますか?

 A. 通常はいきなり過料が科されるのではなく、法務局から「登記をしてください」という催告(通知)が届くはずです。これを無視すると、裁判所手続きに移行し過料が決定されます。通知が届いたら、直ちに専門家へ相談してください。

7. まとめ:過料を避けるために今すぐやるべきこと

 相続登記の義務化は、国の方針として厳格に運用されていく見込みです。「知らなかった」では済まされない時代になりました。

 特に、2027年3月31日という期限は、あっという間にやってきます。 「古い戸籍が集まらない」「親戚と連絡が取れない」といったトラブルは、着手してから初めて発覚するものです。期限ギリギリになって慌てないよう、今のうちから準備を始めましょう。

 香川県・高松市の相続登記なら「アイリス」へ 当事務所では、義務化に対応した相続登記のサポートを行っております。 「自分の場合はいくらかかる?」「まず何から始めればいい?」といった疑問に、親身にお答えします。

※ただし、すでに相続人間で争いがある場合は、弁護士にご相談ください。


(無料相談会のご案内)

【無料相談実施中】相続登記の期限・費用・手続きでお悩みの方へ

生前対策・相続対策に関する無料相談は随時受付中です(完全予約制)。

📞 電話予約:087-873-2653

🌐 お問い合わせフォームはこちら

📆 土日祝も可能な限り対応いたします。

また、相続税対策・登記相談も含めた無料相談会も開催中です:

・第3水曜開催:087-813-8686(要予約)

・詳細はこちら:相談会ページへ

香川県外にお住まいの方も、オンライン・Zoomでのご相談が可能です。
お気軽にお問い合わせください。

対応エリア: 高松市、丸亀市、坂出市、さぬき市、東かがわ市、三豊市、観音寺市ほか香川県全域+鳴門市、徳島市周辺

相続登記義務化

坂出市で相続登記義務化の影響を受けやすいのは、①過去の相続が未登記の不動産、②兄弟姉妹で共有のまま放置された名義、③農地や島しょ部の土地の3類型です。これらは2027年3月末までに対応しないと、10万円以下の過料対象となる可能性があります。

2024年4月から相続登記は義務化されました。坂出市でも、不動産を相続したまま名義変更をしていないケースが多く、放置すると過料の対象になる可能性があります。本記事では坂出市の実情を踏まえ、相続登記義務化の内容と実務対応を司法書士が徹底解説します。

<