相続法律・税務無料相談会のご案内
令和8年1月14日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。

現代は情報も人間関係もスピードも速く、「生きづらさ」を感じる場面が増えています。そんな中で、古代ローマのストア派哲学が示す「コントロールできることと、できないことを分ける」という考え方は、心を守る"実用の知恵"として注目されています。他人や社会は変えられませんが、選択や態度は自分で選べます。今日は、そのシンプルで強力な視点をご紹介します。
目次
1. はじめに ― なぜ今「心が疲れやすい」のか

現代社会では、「もっと頑張らないといけない」「みんなはできているのに」という思いに追われ、気づけば心が常に緊張しているような状態になりがちです。
SNSでは常に誰かの成功例が流れ、ニュースでは不安をあおる情報が絶えず入ってきます。自分の意思とは無関係に、さまざまな"刺激"が押し寄せてくる。そんな生活の中で、心がすり減るのは自然なことです。
こうした背景の中で再び注目されているのが、古代の哲学者たちが残した「ストア派の考え方」です。2,000年前から人間は同じ悩みを抱えていたと言われますが、彼らが示した方法は今の私たちにも驚くほど有効です。
2. ストア派哲学とは?
ストア派とは、古代ギリシャ・ローマで広まった哲学思想で、「良い人生とは何か」を追求した学派です。代表的な人物には、セネカ、エピクテトス、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスなどがいます。
彼らは人生を「思いどおりにならないことに満ちたもの」と認めたうえで、
"どの部分なら自分で選べるか"
を常に見極めることを大切にしていました。
この姿勢が現代におけるメンタルケアや心理学にも大きな影響を与えています。
3. 「コントロールできること」と「できないこと」の境界線

ストア派の中心となる考え方は、とてもシンプルです。
■ コントロールできるもの
■ コントロールできないもの
ストア派はこう言います。
「コントロールできないものを気にするのは、自分の人生を他人に預けることだ」
つまり、"できないものは潔く手放し、できるものに全力を尽くす"という姿勢こそが、心を守るための最も効率的な方法なのです。
4. 私たちが無意識に抱え込んでいる「コントロール不能領域」

とはいえ、ほとんどの人は無意識のうちに、コントロールできない領域を背負ってしまいがちです。
例えばこういうケースはありませんか?
これらはすべて「自分ではコントロールできない領域」です。
にもかかわらず、気にしすぎることで心の負担は膨らんでいきます。
ここで大切なのは、
"背負わなくてよいものを、背負っていないか?"
と自分に問い直すことです。
5. まず"手放す"ところから心は整う

ストア派哲学では、心が乱れるときの第一歩は「手放す」ことだと考えます。
たとえば
・他人の評価のすべて
・過去の後悔
・起こっていない未来の不安
・相手を変えようとする期待
これらを少しずつ手放すことで、「自分の人生を自分の手に戻す」ことにつながります。
そうすると、自分の中にスペースが生まれ、気持ちに余白ができます。
その余白こそが、落ち着きや判断力、回復力を取り戻す原動力になります。
6. 司法書士としての経験から思う「変えられないもの」との向き合い方

私は司法書士として多くのご相談を受けてきました。
相続問題、家族関係、権利関係――どれも"人の気持ち"や"過去"が関わるものばかりです。
ご相談者がよくぶつかる壁の一つは、
「相手を変えたい」という願いと「変わらない現実」のギャップ
です。
家族の反対、兄弟間の認識のズレ、価値観のちがい――これらは残念ながら他人の領域であり、自分が変えることはできません。
しかし、
・どう説明するか
・どう準備するか
・どの手続きを選択するか
・どんな専門家に相談するか
といった"自分側の領域"は変えることができます。
その「自分が選べる部分」に集中して一歩進むと、ご相談者の表情が明らかに軽くなる瞬間がよくあります。
これはストア派の考え方が、法律問題や家族の課題にも応用できるという良い証拠だと感じています。
7. コントロールできることに集中するメリット

この視点が身に付くと、次のような変化が起こります。
● 心の消耗が減る
気にしなくてよいものを手放せるから、疲れにくくなります。
● 行動が明確になる
「自分ができること」だけに絞られるため、行動がブレません。
● 人間関係が楽になる
他人を変えようとしなくなるため、関係がスムーズになります。
● 不安が整理される
不安の多くは「自分ではどうにもできない領域」にあります。
それを切り分けることで、必要以上の心配をしなくて済みます。
8. 今日から実践できる5つの簡単な方法
初心者でも始めやすい実践法を紹介します。
① 紙に書き出す
「気になっていること」を紙に書き、
・自分が変えられること
・変えられないこと
に分けるだけでも整理されます。
② "自分の反応"を選ぶ意識を持つ
嫌なことがあったとき、反射的に落ち込まず、
「私はどう反応するのがベストか?」
と一拍おく。
③ 他人の課題を背負わない
アドラー心理学でいう「課題の分離」にも通じる考え方です。
④ SNS・ニュースの接触量を調整する
情報の多さは「コントロールできない領域」を増やします。
⑤ 小さな"自分で選んだ行動"を積み重ねる
散歩、片付け、10分読書など。
「自分で選んで動いた」経験が自信につながります。
9. まとめ ― 心の荷物は、減らすほど前に進める
「コントロールできること・できないこと」を分けるという考え方は、哲学的でありながら、実生活でも非常に実用的です。
他人や環境を変えようとすると疲れてしまいますが、自分の選択や反応に目を向けると、少しずつ心は軽くなります。
現代の生きづらさに悩んでいる方こそ、この古代から続く知恵が役に立つはずです。
一度立ち止まり、背負いすぎている荷物を下ろし、自分で選べる道を少しずつ歩いていきましょう。

令和8年1月14日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
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