1.司法書士試験が難しいわけ
司法書士試験が難しい理由はいくつかあります。以下はその主な要因です。
①広範な知識領域: 司法書士試験は、法律のさまざまな分野にわたる広範な知識を要求します。民法、会社法・商法、不動産登記法、商業登記法に加え憲法、刑法、民事三法など、多岐にわたる科目が含まれています。これらの分野において深い理解を求められるため、学習の幅と深さが試験難度に影響しています。
➁法令の変更: 法令や法律の変更が頻繁に行われるため、最新の法改正や新しい法律にも対応できるようになる必要があります。これが試験対策を難しくしています。
※特に近年では、法改正が頻発していますので、大変だと思います。
③専門用語の理解: 法律には独特の専門用語が多くあります。これらの用語や概念を正確に理解する必要があり、それが学習の障壁となります。
※初めて学習し始めたとき、法律の条文は日本語で書かれているのに、日本語に見えませんでした。
④実務との乖離: 司法書士試験の合格は、実務において法的な問題に対処できる能力を問うものですが、実際の法律業務と試験の内容とは異なることがあり、それが受験者にとって難しさとなります。
※大半は実務と同じなのですが、実務を知りすぎると試験問題で出題者の意図をうまくくみ取れない場合が出てきたりしますので、この辺りの調整は必要になります。
➄合格率の低さ: 司法書士試験の難易度は、合格率が比較的低いことからもうかがえます。競争が激しく、合格には高いレベルの努力と知識が必要です。
※受験人数が減少傾向になりましたが、合格の判定は、固定の点数ではなく、上位〇名で行います。その最終順位者の点数が、その年の合格点となります。
総合的に見て、司法書士試験は法律の広範な知識と深い理解、最新の法令への適応能力、専門用語の習得などを要求する難しい試験とされています。さらには、記述試験で実務と同じレベルの登記申請書類の作成をする能力も求められます。