【第2回】 自分専用の“回す道具”とは何か ― 合格者の原点

2026年01月25日

司法書士試験の合格者が共通して持つ「自分専用の学習ツール」。それは他人のノートではなく、自分の"理解の穴"を埋めるために作られた「回す道具」です。本記事では、橋本大輔司法書士が実践した「学習を自動化するノート術」と、AIのディープラーニング理論にも通じる"思考の再現"学習法を解説します。

目次

  1. 他人のノートでは伸びない理由
  2. 「回す道具」とは何か ― 学習の再現装置
  3. 自分の"わからない"を起点にする
  4. AIのディープラーニングと共通する学習原理
  5. 「作る→使う→修正する」サイクルが合格を呼ぶ
  6. 司法書士試験における最適化学習の実践例

1. 他人のノートでは伸びない理由

司法書士試験の受験生が陥りやすいのは、「良いノートを真似する」学習です。
予備校講師や上位合格者のノートを写して安心してしまう――これは一見合理的に見えて、実は学習効果が極めて低いやり方です。

なぜなら、「他人のノート」はその人の頭の中の地図であり、あなたの理解構造とは異なるからです。
「どうしてここで混乱するのか」「どの論点を忘れやすいのか」という"自分固有のエラー情報"が抜け落ちたノートを何度見ても、脳は「新しい発見」をしません。

司法書士試験は、条文・判例・趣旨・制度構造の理解を要する「思考型資格」です。
「知っている」を増やすより、「考え方」を作り替えることが、実力の伸びを左右します。

2. 「回す道具」とは何か ― 学習の再現装置

橋本司法書士が受験生時代に作っていたのは、単なるノートではなく、**"回すための道具"**でした。
つまり「時間をかけずに理解の構造を再生できる装置」です。

それは、苦手論点を中心に作成した穴埋め問題集+比較表+付箋ノート
目的は、知識を暗記することではなく、知識の構造を短時間で再構築できるようにすることでした。

司法書士試験では11科目もの範囲があり、すべてを完璧に覚え続けるのは不可能です。
だからこそ、橋本先生は「どこが自分の弱点なのか」を可視化し、復習の効率を最大化するための自作ツールを設計したのです。

この"回す道具"の目的は、

「勉強するために時間を使う」のではなく、
「勉強を何度も回せるように仕組み化する」こと。

3. 自分の"わからない"を起点にする

合格者と不合格者の分かれ目は、"わからない"の扱い方です。
わからない論点を放置すると、直前期には「思考の穴」となり、得点を崩します。

橋本先生は、自分の「理解が浅い論点」をリスト化し、それを回す道具の中核にしました。
つまり、自分にとっての"エラー集"を元に学習を設計したのです。

具体的には、

  • 民法や不動産登記法などで、似た概念の混同を防ぐための比較表を作成
  • 苦手な条文や手続を穴埋め形式の付箋にして、机やテキストに貼り付ける
  • 「なぜそうなるのか」を自分の言葉で書き出す

こうして、"自分専用の再現教材"を作り上げていきました。
それが、後の**合格体験記にも通じる「再現可能な思考パターン」**を生んだのです。

4. AIのディープラーニングと共通する学習原理

AI(人工知能)のディープラーニングは、膨大なデータを何度も反復して、自らの"誤差"を修正しながら精度を高めていきます。
橋本先生の「回す道具」も、まさに同じ発想です。

彼は「自分の誤り」を入力データとして活用し、間違いを繰り返すたびに"モデル(=自分の思考)"を更新していったのです。
この"誤差修正型学習"は、司法書士試験のような理解型試験において非常に強力。

つまり、

  • 他人の正解を見るよりも、
  • 自分の誤解を観察し、修正する方が成績は伸びる

という原理が働きます。

AIも人間も、「誤り」をデータとして学習するのです。

5. 「作る→使う→修正する」サイクルが合格を呼ぶ

"回す道具"は作って終わりではありません。
橋本先生は、それを「毎週使い、間違えた部分を修正する」ことを繰り返していました。

このサイクルは次の3ステップ:

  1. 作る ― 苦手論点をリスト化し、穴埋め問題や比較表を作成する。
  2. 使う ― 毎週1周回す。1科目にかける時間を決める。
  3. 修正する ― 間違えた箇所を追加・更新し、精度を上げる。

こうして1週間単位で「理解の再生→修正→安定化」を繰り返す。
この回転学習こそが、司法書士試験に必要な"実戦的理解"を作る秘訣です。

6. 司法書士試験における最適化学習の実践例

司法書士試験の勉強は、時間との戦いです。
「量をこなす」より、「回転を増やす」。

橋本先生は、最終的に全科目を1週間で1周できる状態を完成させました。
それは単なる暗記ではなく、

"自分がどこで迷うか"を自覚したうえで、
"修正できる仕組み"を持っていたから。

この「自己最適化型学習」は、まさにAIと同じ理論構造であり、人間が自分の脳を最も効率的に訓練する方法です。
試験直前に焦らず、安定して高得点を取れる受験生は、例外なくこの仕組みを持っています。

💡まとめ

  • 他人のノートでは「思考の再現」はできない
  • 自分の"誤り"を可視化して修正することが成長の鍵
  • 「回す道具」は、学習の再現装置であり、AI的反復に通じる
  • 作って終わりではなく、使って修正することで"精度"を上げていく

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