登記手続きは「点」だけど、人との関係は「線」や「面」にもなる──相続業務から見えてきたこと

こんにちは。アイリス国際司法書士・行政書士事務所の橋本大輔です。
相続に関する相談や手続きを日々重ねる中で、最近特に強く感じることがあります。それは、司法書士や行政書士の仕事は、やはり「人と接する仕事」だということです。
特に登記業務に関して言えば、手続きをすれば完了。ご依頼いただいたその件については、そこで一旦「終了」します。いわば、スポットで完結する業務です。確かに業務としてはそれで一区切りかもしれませんが、ふと感じるのです。「このままでいいのだろうか?」と。
私はこれまで、何とかこの「点」で終わる関係を「線」や「循環」にできないかと、無料相談会やセミナーなどを継続的に行ってきました。もちろん、これらは新しい方と出会う貴重な機会ではありますが、信頼関係を築き上げるには時間がかかります。年単位の積み重ねが必要です。
その一方で、相続という人生の大きな節目に関わらせていただいた方々、つまり「今」お手伝いした方との関係性を大切にすること。そこにこそ、次の仕事、さらには紹介やリピートにつながる循環が生まれるのではないかと感じるようになりました。
実際に、手続き後にもご連絡をくださったり、ご家族の別の件で改めてご相談いただくこともあります。こういった方々は、まさに「ファン」になってくださったのだと思います。
司法書士・行政書士という士業は、専門性があるからこそ、深く関わった方との信頼関係が何よりも大切です。そして、その信頼を次につなげていく工夫こそ、これからの時代に必要な発想なのではないでしょうか。
まだまだ実例は多くありませんが、「ファンづくり」には大きな可能性があります。ただの手続き屋ではなく、人と人との関係を築き、支え合っていけるような存在を目指して、これからも一歩ずつ取り組んでいきたいと思っています。
令和7年5月30日
アイリス国際司法書士・行政書士事務所 代表 橋本 大輔
