相続法律・税務無料相談会のご案内
令和7年10月15日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
「夢に出てきた模様が、なぜか世界の宗教や神話と一致している」――そんな不思議な体験をした人はいないでしょうか?
本記事では、精神分析学者カール・グスタフ・ユングが夢の中で見た曼荼羅(マンダラ)と、それが人類共通の「集合的無意識」に通じるという思想を紹介します。現代に生きる私たちが、自分の心の奥底にある"普遍の記憶"に気づくことで、より深く自分と向き合い、人生に希望を見出すヒントをお伝えします。
目次
1. ユングが夢に見た曼荼羅とは?
スイスの精神分析学者カール・グスタフ・ユングは、自己探究の旅の中で、繰り返し"円形の模様"を夢に見たといいます。それは幾何学的でシンメトリック(対称的)な形をしており、中心から放射状に広がっているものでした。
当初ユング自身は、その模様の意味を理解できませんでした。しかし、彼はこの図形をスケッチし続け、やがてそれが東洋の宗教における「曼荼羅」と酷似していることに気づきます。曼荼羅とは、密教やチベット仏教で用いられる、宇宙や心理構造を象徴的に表した図像で、中心と四方の均衡によって構成されます。
驚くべきことに、ユングはチベット密教の存在も曼荼羅の意義も知らない段階で、ほぼ同じ構造を夢に見ていたのです。
2. 曼荼羅と東洋思想との一致
東洋における曼荼羅は、仏教の修行者にとって心の安定と宇宙との調和を示す象徴的な図でした。中心に仏がいて、そこから秩序だった構造で周囲が形成されるその様式は、「内なる宇宙」と「外なる宇宙」が一致するという思想を表しています。
ユングはこの図形に出会ったことで、自らの夢の意味を理解しはじめました。曼荼羅は混乱した心の統合を助ける象徴であり、無意識下での"自己の中心"を求める現れであると考えたのです。彼は後年、曼荼羅が人間の心の構造そのものを反映していると主張しました。
3. 集合的無意識という考え方
ユングの発見を支えた理論が「集合的無意識(Collective Unconscious)」です。これは、私たち個々人の無意識よりも深い層に、人類に共通する記憶やイメージが蓄積されているという考え方です。
例えば、異なる文化圏に生きる人々が、同じような"神話"や"英雄譚"を持っているのはなぜか。なぜ古今東西で"円"という形に特別な意味を持たせてきたのか。それは、私たちが意識するよりずっと深いところで、「普遍的な心の型」が存在しているからだとユングは考えました。
曼荼羅は、その集合的無意識の中でも特に「自己(Self)」の象徴として現れるイメージのひとつです。中心を持ち、秩序ある形をとる曼荼羅は、心の再構築を促すメッセージでもあるのです。
4. 夢は個人の心を超えるメッセージ
夢は一般的に、日常生活の影響やストレスが反映されるものと考えられがちです。しかしユングは、夢の中には「個人を超えたメッセージ」が現れると考えました。
彼にとって夢は、「集合的無意識と対話するための窓」でした。夢の中に突然登場する宗教的象徴、見たことのない神殿、神話のような構造を持つ物語。こうしたイメージは、単なる記憶の断片ではなく、「今の自分に必要な心理的統合のプロセス」を象徴しているのです。
曼荼羅が夢に現れたということは、まさにユング自身が"内なる混沌"から"秩序ある自己"への移行を試みていた証でした。
5. 現代人にとっての曼荼羅的視点とは?
今、私たちが直面している社会は、情報過多・人間関係の希薄化・将来不安などで"心の迷路"に入り込みやすい時代です。そんなとき、ユングが夢に見た曼荼羅のように、「心の中心に秩序を取り戻す視点」は非常に重要です。
曼荼羅を描く、あるいは円形のシンボルを意識するだけでも、心は安定に向かうことがあるとユングは言います。実際、彼の心理療法の中では、クライアント自身に曼荼羅を自由に描かせるという手法も取り入れられていました。
それは芸術というより"自己との対話"であり、内なる自分との再会でもあります。
6. 結び:夢の中に"希望の地図"を見出す
ユングが夢で見た曼荼羅は、単なる幻想ではなく、「普遍的な心の地図」だったのかもしれません。誰の中にも、自分自身を調和に導く力がある。無意識の深いところで、私たちは同じものを見つめ、同じ道を歩もうとしているのです。
もしあなたが最近、意味のわからない夢を見たとしたら――それは今のあなたにとって、重要なヒントかもしれません。その夢の中には、もしかすると"曼荼羅の種"がひそんでいるのかもしれません。
次回は、ユングが提唱した「集合的無意識」について、さらに深く掘り下げていきます。人と人との見えないつながりを感じる旅に、ぜひご一緒ください。
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