香川県は全国的に見ても持ち家率が高く、空き家率も上昇傾向です。
特に三豊市・観音寺市・坂出市などでは、親の住まいが空き家になっても「解体費や登記費が負担」として放置されるケースが増えています。
しかし、放置しておくと以下のようなリスクが発生します:
- 雑草・老朽化による近隣トラブル
- 固定資産税や維持費の継続的な負担
- 相続登記義務化(2024年4月施行)への未対応で過料の対象
こうした状況を防ぐためにも、生前の段階で「残すか・整理するか」を明確に決めておくことが重要です。
3. 香川県で実際にあった"相続後に動けない"ケース
司法書士が関わった事例を一つ紹介します。
香川県内で一人暮らしをしていた母親が亡くなり、相続人の子どもは大阪に在住。
実家は築40年以上で、土地は母親名義のまま。
相続手続きを後回しにしていた結果、草木が伸び、近隣から苦情が寄せられた。
結果として、相続登記・固定資産税の支払い・売却まで約2年を要しました。
県外在住のため、書類の郵送・実印のやり取り・印鑑証明の取得などに時間がかかり、費用も想定以上に膨らんだのです。
このようなトラブルを防ぐためには、相続発生時の段階で整理を始めることが不可欠です。
4. 認知症・登記義務化・相続放棄──放置のリスク