1.デジタル遺言制度創設検討開始
「これまで紙でしか認められなかった遺言が、ついにパソコンやスマホからでも作成が可能になるというニュースがでましたね。」(令和5年5月5日 日本経済新聞)引用
「遺言書を手書きの代わりにパソコンなどで作成できないか検討するため、法務省も参加する有識者会議が今週にも設置され、民法の改正も視野に議論が行われる見通しです。」(令和5年10月3日 NHK ニュース)引用
今までだと、自筆証書遺言ですと財産目録以外は、原則紙に直筆で書き込み、自署・押印が成立の要件となっていました。公正証書遺言も、公証人及び証人2名と自身で、書面上で書かれた内容について確認する作業が必要で、保管も書面での保管となっています。
デジタル化されることにより、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか。
2.デジタル遺言制度のメリット
①フォーマットに沿って入力するので、形式的な理由で無効になることがない。
すでに、いろいろなサービスでフォームへの入力方式をとられていますが、今回のデジタル遺言制度も同様にフォーマットが用意されており、そこに入力する形で作成するみたいですので、自筆証書遺言のように自分なりの文章で書いたためにその内容が効力を生じないとはなり辛いと思います。全くないとは、現段階ではどのような仕組みを使ってするのかがわかりませんので、あえて全くないとは言い切れません。
➁紛失がなく、ブロックチェーン技術を使えば、改ざん防止も可能。
デジタル空間で一番気になるのが、なりすましや改ざんといった不正行為のチェック機能だと思います。そこは、どうもブロックチェーン技術を使うみたいですね。
ブロックチェーン技術とは、デジタル通貨ですでに実績のあるの技術ですね。改ざんがないことや所有者本人であることの証明をするための技術になります。