「後継者難倒産」単月で過去最多の56件が発生 先行き悲観した事業承継の「あきらめ」散見(帝国データバンク記事引用)
2022年11月11日
帝国データバンク記事より引用
「(全国企業倒産集計2022年10月報)後継者難倒産は、2022年10月において56件(前年同月41件、36.6%増)発生した。3カ月連続で前年同月を上回ったほか、単月としては2013年の集計以降、過去最多を更新した。
後継者難の多くが、代表者の「病気・死亡」となり事業継続が困難になったケースだった。一方、業績改善が期待できないなど、将来悲観から事業承継をあきらめる事例も散見される。」
また、この記事のコメントに、たとえその会社が黒字でも、経営者の連帯保証解除の場面で、現経営者の代で始末ができる借金の額でないケースが多いみたいです。結局、それによりM&Aができなかった事例なんかもあるみたいですね。
調子が良い段階での事業承継がいいのはわかっていても、なかなか踏み切れず、そのまま廃業となっていることがわかります。
どうしてこのような結果になるのか、令和4年10月28日の司法書士連合会主催の事業承継の研修で、明治大学商学部教授の山本昌弘先生が話されていたのは、
「東京商工リサーチの分析で、以前、企業経営で付加価値が最大化する平均年齢として65歳から67歳ころという結果が出ていました。」
つまり、70歳の経営者が事業承継をなかなか踏み出さない原因の一つとして、経営者自身の成功体験が、まだ記憶に新しいためということを話されていました。経営者の方で、すでに息子様も同じ会社で働いているのに、承継をなかなか考えないのは、これが原因だったのかと、これだけが原因とは限りませんが妙に納得してしまいました。