相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
挑戦する人だけが叩かれる社会 ― なぜ失敗は過大評価されるのか(第3回)

社会は成功した人を称賛します。
しかし同じ社会が、失敗した瞬間にその人を強く批判することがあります。
挑戦には必ず失敗の可能性があります。
つまり、挑戦する人ほど失敗のリスクを引き受けていると言えます。
それにもかかわらず、社会では
挑戦している人ほど批判されやすい
という不思議な現象が起きています。
このシリーズでは「確率」という視点から、人生や挑戦について考えています。
今回はその第三回として、なぜ社会は失敗を過大評価してしまうのか、そして挑戦する人だけが批判されやすい構造について考えてみたいと思います。
目次
1 挑戦する人ほど失敗の可能性を引き受けている
2 社会は成功より失敗を強く記憶する
3 挑戦しない人は失敗もしない
4 成功者ほど「一度の失敗」で評価される
5 最近の社会でも見えるこの構造
6 挑戦をどう評価するべきなのか
1 挑戦する人ほど失敗の可能性を引き受けている

挑戦には必ず成功と失敗の両方の可能性があります。
そのため、新しいことに挑戦する人ほど失敗のリスクを引き受けています。
にもかかわらず社会では、挑戦した人ほど失敗を強く批判されることがあります。
新しいことに挑戦するとき、成功と失敗の両方の可能性があります。
これは当然のことです。
未知のことに挑戦する以上、結果は最初から決まっているわけではありません。
例えば、新しいビジネスを始めるとき、
最初の計画がそのまま成功するとは限りません。
試行錯誤をしながら、
- 仮説を立て
- 試してみて
- 修正する
という過程を繰り返していきます。
つまり挑戦とは、成功だけでなく失敗の可能性も引き受ける行動です。
しかしここで一つの不思議な現象が起きます。
社会では、挑戦している人ほど、失敗したときに強く批判されることがあるのです。
2 社会は成功より失敗を強く記憶する

人は成功よりも失敗を強く記憶する傾向があります。
例えば、ある人が10回の挑戦をして、9回成功し、1回失敗したとします。
冷静に考えれば、その人は非常に優秀です。
成功率は90%です。
しかし周囲の注目は、しばしば
1回の失敗
に集まります。
ニュースやSNSでも同じような現象がよく見られます。
成功しているときは称賛されますが、
何か問題が起きると、その出来事ばかりが大きく取り上げられます。
つまり社会は、成功の積み重ねよりも
一度の失敗を強く評価してしまう
傾向があるのです。
3 挑戦しない人は失敗もしない
ここで重要なことがあります。
挑戦しない人は、基本的に失敗もしません。
なぜなら、リスクを取らない行動をしているからです。
新しいことに挑戦しなければ、大きな失敗も起きません。
しかし同時に、大きな成功も生まれにくくなります。
一方で、挑戦する人は
- 新しい試みをする
- 仮説を試す
- 失敗を経験する
というプロセスを通ります。
つまり、挑戦する人ほど
成功の機会と同時に失敗の可能性も増える
のです。
しかし社会では、この構造が十分に理解されているとは言えません。
4 成功者ほど「一度の失敗」で評価される

興味深いのは、成功している人ほど、この傾向が強くなることです。
例えば、長い間成功してきた人がいたとします。
その人が一度失敗すると、周囲はその出来事を強く取り上げます。
学校でも似たようなことがあります。
ずっと満点を取っていた学生が、あるテストで90点を取ったとします。
90点は十分に高い点数です。
しかし周囲の反応は
「今回は落ちたね」
となることがあります。
つまり、それまでの成功ではなく
今回の減点
だけが注目されるのです。
これは冷静に考えると、少し不思議なことです。
5 最近の社会でも見えるこの構造

このような現象は、現代の社会でもよく見られます。
例えば、日本を代表するマーケターとして知られる
森岡毅氏は、かつて経営危機だった
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
をV字回復させたことで広く知られています。
しかし現在、彼が関わる
イマーシブ・フォート東京
ジャングリア沖縄
などのプロジェクトについて、さまざまな評価や議論が起きています。
もちろん、事業には成功もあれば課題もあります。
それは新しい挑戦であればなおさらです。
しかし社会では、こうした挑戦の背景や試行錯誤よりも
結果だけが強く評価される
ことがあります。
そして時には、挑戦した人自身が強く批判されることもあります。
6 挑戦をどう評価するべきなのか

ここまで見てきたように、社会には
失敗を過大評価する傾向
があります。
しかし確率の視点から見ると、挑戦には必ず
- 成功
- 失敗
の両方が含まれます。
むしろ重要なのは、一度の結果ではなく
どれだけ試行を重ねているか
です。
多くの挑戦をしている人は、その分だけ失敗も経験します。
しかし同時に、成功に近づく機会も増えています。
だからこそ、挑戦する人を評価するときには、
一度の結果だけで判断するのではなく、
その人がどれだけ挑戦を続けているか
を見ることが大切なのかもしれません。
次回は、ここまでの話をさらに進めて、
挑戦する人と挑戦しない人の決定的な違いについて考えてみたいと思います。

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