ネット集客についての感想

2023年04月25日

令和5年2月から4月中旬にかけて、ネット集客に焦点を当てて取り組みをしてきました。その中で、感じたことをお話ししたいと思います。あくまで、私見ですのでご参考までに。特に、同業者の方に見ていただきたいです。

目次

1.ネット集客についての取り組み(時系列)

2.ネット集客のメリット・デメリット

3.取り組みと実際の効果(短期の感想)

4.まとめ

5.追記


1.ネット集客についての取り組み(時系列)

 令和5年1月中旬から、少し仕事の空きが出始めましたので、ネット集客について検討をしてみました。以前、集客コンサルについてのお話を出しておりますが、こちらもネット集客の窓口については、範疇に入っておりました。

 まず、私がしたのは、令和4年10月に作成し放置していたHPの再利用と、相続手続きに特化したサイトの新規作成です。当然、そのコンテンツに、ふんだんに最新情報や詳細な手続きの内容を書き込んで、「使えるもの」にするように心がけました。

 コンテンツを今見直して思うのですが、少し知識があればそれなりに理解できる内容になっていると思います。

 もちろんHPを作っただけでは、検索結果には反映されません。ですので、ある程度SEO対策を学習し、その仕組みを理解した上で実施しました。GoogleはSEOの中身を公開していないのでなかなか困難な状況でしたが、様々なSEOの専門家の話を聞いていると、いくつかの共通する項目が出てきますので、これらをしっかりと盛り込むようにしていきました。SEO対策以外の学習については、経歴を見ていただければわかるように、1998年からHPを作ったりしてましたし、2000年にはオーストラリアにネットワークを勉強するために留学していますので、基礎はある状態でのスタートでしたので、あとはSEOを作り込めば上位表示の道が切り開けると考えておりました。

 まずは、10月放置のHPにSEO対策を施しました。これが、令和5年2月初めです。その後、マーケッティング要素を盛り込んだ「アイリスDEいい相続」のHPを令和5年2月15日に数日掛けて作り込みました。もちろんすべて自作です。

 戦略としては、一般的なHPの中に特化型のコンテンツを盛り込み、特化型のコンテンツの上位表示を目指しました。

 3月上旬には、インデックスされたページがいくつか表示され始めました。その中でも「相続登記義務化」と「遺留分」、「空き家問題」については、少しずつ上位表示がされるようになってきましたが、自分が意図せず上位表示されるコンテンツも出てきましたので、その場合には、内容の充実を施していきました。

 そして、令和4年3月中旬には、トップページに表示されるコンテンツが出てきました。

 その後も、無料のサービスを利用していましたので、ドメイン取得をしたりしましたが、その都度、順位が不安定になったりしましたが、きっちり移行作業をすることで、仕切り直しになりましたが、大体2週間程度で復活してきたと思います。

 

2.ネット集客のメリット・デメリット

 ネット集客のメリットは、自分が営業しなくても自動で認知と集客ができる点です。あとは、営業のエリアの範囲の制限を受けないといった点も大きいですよね。

 しかしデメリットもあります。今回のように自分でHPを運用するとなると、それなりに時間がとられること、また、自分でできない場合には、業者にそれなりの費用を支払わなければならない点です。

 ここらあたりは、収益が上がっている事務所は、宣伝広告費として投資する感覚で対応されていると思いますが、収益がそれほど上がっていない事務所では、資金繰りに影響を及ぼす恐れがありますので、計画的に実施しなければなりません。

3.取り組みと実際の効果(短期の感想)

 HPが検索結果2ページ目などに表示され始めますと、とにかく営業の電話が頻繁にかかってくるようになります。今回は自分で計画し立ち上げてますので、私の知識より乏しい業者さんも中にはいました。もっと詳しい業者は「先生のお時間が重要ですので、そちらは我々に任せてください。」なんて話をしてくる方もいらっしゃいましたが、ここで大事になってくるのは、ネット集客に対する過度な幻想を餌にしている点に気づけるかどうかがカギになってくると思います。

私「で、実際に月平均何件問い合わせがあって、何件受任できるコンバージョン率と、件数当たりの平均単価は?」

業者「地域や時期により異なりますので、何とも申し上げられません。」

というやり取りを何度もしました。ほとんどの業者は、この辺りの分析をしていないケースが多いです。やっていても、隠していたのかもしれません。だから、自分でやってみました。

 私が今回の検討をする前に、提携の税理士先生が言っていたのが「年に2件から3件」の問い合わせがあるとのこと。もちろん税理士の場合、法人顧客で継続サービスが見込めるので効果は大きいですよね。しかし、相続案件はスポットなんです。稀に付随する内容のサービスも提供することはありますが、スポットには変わりありません。

 そして、私のHPからの集客結果は、1か月間で3件です

 その内訳は

 ①遺言書の作成についての問い合わせ。(相談のみ)

 ➁相続関連についての問い合わせ。(受任)

 ③県外不動産会社から初めての香川県内の取引についての決済のご依頼(受任)

でした。皆様の中には、「たった3件かよ」と思われる方もいるかもしれませんが、こんなものだと思います。

 というのも、先日とある良心的な相続専門のポータルサイトの運営会社のセミナーにオンラインで参加したのですが、ひと月10万円(うち7万円が広告費)かけて、年間12件獲得、売上440万円で平均単価約37万円とのことでしたので、月3件行ったということは、相当優秀だったと思います。ただし、売り上げは37万円なんて行きませんでしたが。まあ、そんな感じです。

※良心的という理由は、しっかりと獲得件数とその分析内容を説明していただけたからです。

4.まとめ

 ネット集客については、私も過度な幻想を抱いていた一人でしたが、今回の取り組みによりかなり実態を把握することができました。それでは、司法書士にはHPなんて必要ないかというと、そうではないと考えます。現状では上記の結果でしたが、今後、ネットを使う世代が相続問題に直面した場合には、問い合わせは増加すると考えています。無駄ではありませんが、経営に支障が出るほど広告宣伝費に資金を使うことは、現時点では控えておいた方がいいのかもしれません。もちろん、認知をひろめる目的が優先でやる場合にはいいと思います。認知無くして仕事なしですからね。

 2か月間という時間を使って実践した実験でしたが、私としては納得いく結果が出たと思っております。ご参考までに。

 さあ、リアルの営業頑張ろう!


ちなみに、今のホームページにかけた金額は

①アクセス数増加により有料サービスへ変更 2年間、2サイトで1万5千円

➁ドメイン取得 2つ取得で、2年で4千円

のみです。

5.追記

 令和5年2月25日から約2か月後の令和5年4月28日に「高松市 相続登記義務化」検索で1位表示されました。中身は基本的にいじってません。当初の状態のままですが、SEO対策は順次変えていっています。ノウハウを知りたい方は、ご連絡ください。教えられる範囲でお教えいたします。ただし、士業者本人がHP作成している場合に限ります。

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