1.難関試験、70歳で突破…司法書士の中村さん「限界を決めずに挑戦する」(Yahooニュース記事引用)
「 司法書士の中村恵子さん(73)(大阪市北区)は大学の法学部を卒業後40年以上、神戸製鋼でシステム管理部門一筋の社員だった。退職後も働こうと60歳を過ぎてから法律の勉強を再開し、1年で行政書士の資格を取得。65歳で退職後、会社で磨いたIT能力を駆使した独自の勉強法で、合格率4~5%の難関・司法書士試験を70歳で突破した。「限界を決めずに挑戦するのが大切」と話す。
マンションの一室に事務所を構える。ソファと小さな机はあるが、六法全書は見当たらず、アットホームな雰囲気だ。顧客の緊張感を和らげるため法律関係の書籍は見えない場所に保管している。
手がけるのは、生活保護の申請や在日外国人の在留資格や帰化の申請など。会社関連の登記業務を引き受けると、事務所から南に2・3キロ離れた大阪法務局北出張所まで自転車で駆けつけ、大阪行政書士会による無料相談会にも出かけていく。ただ、あくまで自分のペースを優先し、稼働は月10日ほどに抑えている。
会社員時代はコンピューターと向き合ってきたため、「生身の人間」を相手にした仕事は初めてだった。「目を見てじかに『ありがとう』と言ってもらえるのはうれしいし、人の役に立っている実感がわき、自分も健康になれる」と語る。
法務部門での勤務をイメージして入社したため、システム管理部門への配属は想定外だった。「専門でもないし、法律知識を生かせる仕事が見つかるまでの腰掛けのつもり」だったが、子ども2人を育てながら働き続け、気付くとそのままシステム管理のエキスパートになっていた。
ただ、60歳を過ぎて再任用で働いていると、残業もなく、専門性の高い業務は自分より若い社員が任されるようになった。自分の時間が増え、「老後」を意識し始めた。一日中暇を持て余し、テレビのチャンネルを変えながら過ごす姿が頭に浮かびゾッとした。
パソコン販売店への再就職も考えたが、大学で学んだ法律に未練もあり、一念発起。2013年、62歳で行政書士の資格を得ると、退職後の16年9月に行政書士の事務所を開設した。
在留外国人に対する法的支援業務をこなすうちに、登記事務など行政書士の業務外の困り事も相談された。「『できません』と言いたくないし、もっと幅広くサポートできるようになりたい」。さらに深い法律知識が必要だと実感し、司法書士を目指そうと決意した。
親の介護と行政書士の仕事を両立させながら予備校に通い、隙間時間をやりくりしながら勉強した。記憶力が衰えてきており、70歳で合格するまでに5年かかったが、勉強法を工夫して乗り切った。
名付けて「エクセル勉強術」。会社員経験から、膨大な情報を整理し、素早く参照するのに最適だと考えた。
科目で分類した「タブ」をファイル内に作り、参考書や予備校の授業の内容を記載。覚えていない単語が出てきた時、検索機能で瞬時に該当箇所を表示させ、六法全書などを開く手間を省略した。関係記述が全て表示されるため記憶の整理にも便利だった。
「わからないと思ったら検索して疑問点を瞬時に解消できる。限られた時間で最大の効果を発揮できた」というこの勉強法は、法律資格受験の大手予備校で紹介され、評判となった。
年明けは早速、4日から仕事をスタート。オンラインで顧客の在留許可の更新手続きを行った。今年もマイペースでコツコツと業務をこなす予定で、「『人生100年時代』では、65歳で定年退職しても人生はまだ3分の2。何歳になっても、誰かに必要とされることは幸せですよ」と目を細める。」(記事引用終わり)
2.私の受験期間
私は、全くの初学者から5回の試験で司法書士の資格を取得しました。中村さんも5回で取得されたとのことで、全く脱帽ですね。