2.仕事にならないケースがほとんど
このような中で、アイリスでは開業当初から集客も含めて法律相談を要予約で無料化しています。一定の解決策が見えるまで説明をさせて頂き、必要であれば手続きに進むといった感じです。相談前にある程度の概要をお聞きするのですが、その7割は、相談だけで終わったり、他士業にお繋ぎした方がいいケースです。
しかし、ご相談者の「不安」を解決するために、アイリスでは、積極的に取り組むようにしております。
3.相談者の傾向
相談だけのケースについては、近くの司法書士がいるエリアの方で、わざわざアイリスまで足を運ばれて相談をすることもあります。その何人かに「どうしてアイリスを選ばれたのか」と質問をしたことがあります。そうすると「いやぁ、あの先生は父の代からの付き合いなので、家庭内のごたごたを知られたくないからここに来たんですよ。」と答えられていました。そういうこともあるんだなと思いました。逆に、私の知り合いの両親から、相続で悩んでいるみたいだから名刺を頂戴と言われ渡したものの、未だに連絡はありません。やはり、相談内容がセンシティブであるがゆえに、近しい存在の先生にはなかなか相談しづらいのも理解ができます。この点については、特に注意をしており、アイリス事務所まで来ていただくか、時間を決めてご自宅に訪問をして、相談を受けるようにしております。いままで、数回しか使ったことがありませんが、ZOOMなどのツールを使ったご相談も受けております。
また、地元の司法書士の先生に相談はしたものの、聞きなれない手続きを進められて説明もされたのですが、ご本人自身が理解できないため、セカンドオピニオンを求められてお話をするケースもあります。この場合には、できるだけわかりやすい解説をして、その手続きがいいか悪いかだけでなく、もしその手続きを選択できない場合の対処法まで解説をするようにしています。その場で答えを出せない場合でも、調査をしたり各行政機関に問い合わせをして、その結果をフィードバックをするようにしています。
また、「遺言書作成」の話でご相談に来られた方で、いろいろな事情で遺産を一切娘の夫にやりたくないと息巻いて来所されたのですが、実際話を聞くと、「勘違いされている」ケースがありました。この場合は、話を詳しく聞いて、客観的な事実で考え方を変えて、ストーリーをもう一度構成しなおして考えていただくようにしています。つまり、ほぼ人生相談のような形の相談と言えます。この場合には、実際に遺言書作成などの具体的な手続きが、家族構成上必要か否かを確認した上で、特に対応する必要がなければ、そのままお帰りいただいています。