相続法律・税務無料相談会のご案内
令和6年12月18日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
相続登記義務化が始まり、相談件数、ご依頼の件数が増加しております。相談者の中に、「義務化はわかるのだが、相続登記を急ぐ意味がよく分からない」という方がいらっしゃいました。被相続人の方や相続人の状況によっては一刻を争う事態であることも少なからずありますので、解説していきたいと思います。
目次
1.民法177条の意味
2.遺言・遺産分割協議と債権者の関係
3.まとめ
1.民法177条の意味
民法177条では
「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない」と規定されています。
つまり、正当な所有者であることを明示したいのであれば、不動産登記をしなければ第三者に対抗することはできないということです。商業登記(会社法人の登記)は、登記をすることは義務ですが、不動産登記については、現状では義務ではありません。その代わり、所有権を争う第三者が先に登記を具備してしまった場合、もう対抗する手段はないというわけですので、自己の権利主張のために登記を入れなさいというのが建前です。
その結果、第三者をあまり意識する必要のない相続登記について放置しているケースが横行し、結果、東日本大震災の復興において、大きな妨げになったため、今回の相続登記義務化の流れができたと言われています。義務化になっても相続を知ってから3年以内に登記をすれば、罰則である過料はかかりません。それでは、3年間放置しておいても問題ないのかと言われると、実はそうではないケースも多く存在します。
2.遺言と債権者の関係
相続人の債権者(相続人の一人が借金をしている先)がおり、借金も相当額ある場合、債権者には債務を取り立てる正当な権利があります。その場合、代位登記で法定相続分にて相続登記を代位で行い、さらに債務者である相続人の持分を差し押さえることができてしまいます。
特定財産承継遺言(民法1014条2項)、民法改正前に「相続させる旨の遺言」と呼ばれていた遺言です。従前はこの遺言をした場合、第三者が登記を入れた場合でも、遺言で指定されている相続人が所有権の全部を主張できていましたが、現在では変わっております。上記のような状況になった場合、仮に当該不動産全部の遺言指定がなされていたとしても、債権者の登記が先の場合、指定された相続人は債権者に対して、法定相続分の権利しか主張できません。つまり、取り戻すために債権者と交渉し、債務者である相続人の持分を取り戻すしか方法がなくなります。先に指定相続人が相続登記をしておけば、債権者は代位で相続登記ができません。
また、持分を対象に買い取りをする業者も存在ます。持分だけでは、その全体の不動産を利用することは困難ですので、不動産価値の持分分の価格より買いたたいて仕入れます。その後、「共有物分割請求」をして持分分の価格を回収しようとします。
相続登記を急ぐ意味は、十分あります。
3.まとめ
このように、状況次第とはなりますが、相続登記を遅らせたために、正当な権利を持つ第三者により登記されてしまいますと、自身の法定相続分の持分の権利しか主張できなくなってしまいます。特定財産承継遺言がある場合には、司法書士に早めの相談をした方がいいと思います。
相続登記義務化に注目が集まっていますが、本来相続登記はしておかないと、様々な場面で不利益が発生する恐れが潜在化します。
アイリスでは、相続関連(相続登記だけでなくその生前対策も)の無料相談を随時受け付けております。いろいろとお話を聞くために、あえて時間設定は設けておりません。ただし、予約優先となりますので、必ず事前にお電話で予約をしてください。手続きが発生するまでは、相談の費用は掛かりません。(登記の方法を教えてほしい等、ノウハウを相談事項とする方は、ご遠慮ください)
また、別事務所で「相続法律・税務無料相談会」を月1で実施しております。こちらは完全予約制になっておりますので、必ず事前に電話で予約状況を確認の上、予約を確定してください。
令和6年12月18日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
司法書士試験に合格するためには、効果的な学習方法と徹底的な準備が必要です。私が合格する前年と合格年度に実施した学習法は、時間の使い方と効率的な復習を重視し、最終的には「回す道具」を整えることに集中しました。この学習法は、学習のインプットだけでなく、アウトプットを通じて知識を定着させることに焦点を当てたものです。
最近、ご年配の知り合いの人から「リストラにあったよ。仕事がないんだって。全く政治家は何やってんだろうね。年金だけじゃ生きていけないのに。」と言われました。昔のブログで取り上げた矢沢永吉さんの対談の内容を基に少しお話をしたいと思います。
明治31年(1898年)7月16日から昭和25年(1950年)5月2日までの間における相続制度は、旧民法(明治民法)によって規定されていました。特に、この時代の相続制度は「家督相続」と「遺産相続」という2つの異なる制度が存在しており、家制度(家族制度)に基づく相続形態が特徴的です。