相続法律・税務無料相談会のご案内
令和6年10月23日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
遺言書には、自筆証書遺言と公正証書遺言に大別できます。自筆証書遺言書については、令和2年7月10日に法務局の保管制度が開始しました。そして先日の日経新聞によると「デジタル遺言制度を創設」を検討しているそうです。どのような取り扱いになるのか現時点では詳しくはわかりませんが、その概要を見ていきたいと思います。
目次
1.自筆証書遺言について
2.自筆証書遺言の法務局保管制度について
3.デジタル遺言制度の概要
1.自筆証書遺言について
自筆証書遺言書とは、遺言者自身が手書きで作成した遺言書のことです。自筆証書遺言書は、日本の相続法において有効な遺言書の形式のひとつとされています。
自筆証書遺言書を作成するには、以下の条件が必要です。
①遺言者本人が手書きで作成すること
➁遺言者本人が作成したことを明確にする署名と日付が必要
③遺言者の死後、遺言者本人が作成したものであることを証明する証拠が必要(例えば、手紙であれば開封されていない状態で発見されるなど)
自筆証書遺言書は、公正証書遺言書や秘密証書遺言書と比べて、作成が比較的容易であるという利点があります。ただし、遺言の内容が明確でなかったり、遺言者本人が署名や日付を書き忘れていたりする場合には、有効な遺言書として認められないので注意が必要です。
相続人は、未開封の遺言書を相続人全員立会いの下、家庭裁判所に持参し「検認」の作業をしてもらう必要があります。
2.自筆証書遺言の法務局保管制度について
令和2年7月10日、自筆証書遺言書の法務局保管制度が施行されました。
これは遺言者が作成した自筆証書遺言書を、法務局が保管することができる制度です。
法務局が指定する一定のフォーマットで自筆証書遺言を作成し、管轄法務局に予約を入れ、指定された日時に面談及び本人確認を行い、作成した自筆証書遺言書を登録してもらいます。この遺言書の原本は50年、システム上の記録されたデータは150年保管されます。遺言者死亡後は、相続人の証明する戸籍等を収集の上、交付手続きをすることで作成された遺言書を交付申請をすることができます。つまり、自宅で保管した場合の家庭裁判所での「検認」の手続きが不要になる点がメリットです。また、改ざん等のリスクもありませんが、法務局職員の面談も意思能力の確認まではしないため、この点では、公正証書遺言書の方がいいと考えます。
3.デジタル遺言制度の概要
「政府は法的効力がある遺言書をインターネット上で作成・保管できる制度の創設を調整する。署名・押印に代わる本人確認手段や改ざん防止の仕組みをつくる。デジタル社会で使いやすい遺言制度の導入により円滑な相続につなげる。
法務省が年内に有識者らで構成する研究会を立ち上げ、2024年3月を目標に新制度の方向性を提言する。法相の諮問機関である法制審議会の議論を経て民法などの法改正をめざす。」(令和5年5月5日 日経新聞記事引用)
詳しくは内閣府HP
自筆証書遺言書のデジタル作成の検討について7つの論点について回答がなされているが、一番最後の質問で、デジタル化を「遺言」だけにとどめることなく相続のワンストップサービスについても検討すべきとあり、その回答として、「相続ワンストップサービスの実現に当たっては、それぞれの相続人の自主性との調和のとれた制度とすることが重要ですが、その実現については、関係する制度を所管する府省と連携して、引き続きデジタル庁における法定相続人の特定に係る遺族等の負担軽減策の検討に積極的に加わる予定です。」とありました。
その取り組みの一例として、「戸籍類の法務省一元管理」についての言及がありました。とても注目すべき点です。
「法務省においては、戸籍謄抄本の添付省略等に向けて戸籍情報連携システムを整備し、令和6年3月から稼動させる予定であるところ、これにより、戸籍謄抄本の請求者の負担軽減を図ることができるよう、デジタル庁等の関係府省と連携しつつ検討を進めてまいりたいと考えています。」との記載がありました。令和5年度内に実施とのアナウンスはあったものの具体的な日程が示されています。
令和6年10月23日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
相続手続きは、思っている以上に複雑でトラブルが発生しやすいものです。遺産をめぐる相続人間の争いや、手続きの複雑さから生じる混乱は、予想外に長引くことも多いです。特に以下の5つのケースでは、相続が大変になることが多く、注意が必要です。
【合格者へ】
番号が掲示板にあった皆様、司法書士試験筆記試験の合格、おめでとうございます。長い道のりを乗り越えたその努力は、今後の口述試験や司法書士としての活動に必ず活かされるでしょう。引き続き、口述試験に向けて頑張ってください。
相続対策として遺言書を作成することは、財産分配の明確化や相続争いの防止を目的としています。しかし、遺言者の死亡後に遺言書の効力が発生し、特に遺言者の認知能力に疑義が生じた場合、その遺言書の有効性が争われることがあります。このような事態は、遺言書の有効性をめぐる訴訟に発展することが多く、遺族間の関係に大きな影響を及ぼす可能性があります。以下では、遺言書の有効性に関する基本的な法的要件や、認知能力に関する疑義が生じた場合の対応について詳しく説明します。