自筆証書遺言 最速で遺言書を作る方法

2023年06月08日

 ここで解説する遺言書とは、自筆証書遺言書になります。記載される条項によっては、争いの元となったり判断能力などで無効とされたりするケースがあります。このような場合は、公正証書遺言で行うのが通常ですが、どうしても自分の「想い」を残しておきたいという場合の話になります。勿論、自筆証書遺言特有のリスクはあります。

目次

1.自筆証書遺言とは

2.自筆証書遺言書の書き方

3.自筆証書遺言書の注意点

4.まとめ


1.自筆証書遺言とは

 「民法968条第1項

 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文日付及び氏名自書し、これにを押さなければならない。」とあります。

 つまり、自筆証書遺言の法的要件は、

 ①全文を自書すること

  財産目録はワープロ打ちでもよい

  (各目録には署名押印が必要になります)

 ➁日付を自書すること

  年月日を正確に記載すること

 ③氏名を自書すること(署名)

  戸籍通りに正確に

 ④押印すること

  法律上認印でもいいですが、本人が作成したという証拠能力が高まるように実印の方がいいと思います。

  ※実印の場合、遺言者が亡くなってしまうと印鑑証明書が取れなくなるので、存命中に取得して一緒に保管しておくとよいでしょう。

2.自筆証書遺言書の書き方

遺言書

 第1条 遺言者は、遺言者の有する全財産を、遺言者の妻山本一子(昭和〇〇年○月〇日生)※1に相続させる。※2

 第2条 遺言者は、本遺言の遺言執行者※3として前記山本一子を指定する。遺言者は、遺言執行者に対し、預貯金その他の相続財産の名義変更、解約及び払い戻しの権限を授与する。

 令和〇年○月〇日

  香川県高松市錦町2丁目〇※4

  遺言者 山本一夫 ㊞ 

 ※1:相続人は続柄、氏名、生年月日で特定

    相続人以外は、氏名、生年月日、住所で特定

 ※2:相続人に対しては「相続させる」

    相続人以外には「遺贈する」

 ※3:遺言執行者がいないと全相続人の実印の押印と印鑑証明書を要求する金融機関があるらしいので、遺言執行者は記載しておいた方が良い。遺言執行者は家族でもよい。

 ※4:遺言者を特定できるように住民票記載の住所も書いておいた方が良い。

3.自筆証書遺言書の注意点

 ①自筆証書遺言は書き方を間違えて無効になったり、内容が不明瞭で相続手続きに支障が出る事案が散見されます。

 ➁自筆証書遺言では相続人全員の実印を要求する金融機関もあるようです。

 自筆証書遺言書のデメリットについては、公正証書遺言を利用することである程度リスクが軽減することができますのでお勧めです。今回は、「最速で遺言書を作る方法」ですので、手軽な自筆証書遺言書で話を進めていきたいと思います。

 ③遺言執行者は相続開始後にやらなくてはならないことがあります。

  「遺言内容の相続人への通知」「財産目録交付」など法定されています。

 ④全財産を一人に相続させる内容だと、遺留分の問題は残ります。

  つまり、遺留分を侵害された相続人から請求されるリスクは残ってしまいます。

 ➄自筆証書遺言の訂正方法にも決まりがあるので、修正方法がわからないときは間違えた場合、書きなおした方がいいでしょう。

 ⑥自筆証書遺言書について、必ずしも封筒に入れて封をしなくてもよいです。封筒に入れて封をしている自筆証書遺言書は、家庭裁判所の検認の時に開封することになります。検認前に勝手に封を開けてしまうと過料を科される場合がありますのでご注意ください。

 ⑦財産を承継させる人に遺言書を預けておくか、保管してある場所を知らせておいた方がよいでしょう。法務局保管制度もあるので活用するのもいいと思います。

 ⑧金融機関の貸金庫に遺言書を保管してしまいますと、相続開始後に相続人全員の協力がないと貸金庫を開けられなくなる可能性がありますので注意が必要です。

4.まとめ

 今回は、最速で遺言書を作る方法を解説してきました。アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、不動産の相続登記、預貯金の相続手続き、遺言書作成支援など相続関連のサービスを取り扱っております。ご依頼をご検討の方に限り、「初回無料相談」を実施しております。必要に応じてお電話、ホームページのフォームからご依頼ください。

最新のブログ記事

令和6年8月21日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。

生前対策を考えるとき、相続発生した場合を想定して行います。しかし、何から手を付けていいやらわからない方も多いのではと思います。今回、専門家への相談も含め、具体的な内容について少しお話をしたいと思います。

現在、社会のあらゆる場面で年齢制限が設けられています。教育、就労、医療、さらには娯楽に至るまで、年齢に基づく規制や期待が存在します。しかし、技術の進歩と価値観の変化に伴い、年齢制限がなくなる未来が徐々に現実味を帯びてきています。この未来を実現するためのカギは、過去のアーカイブとの並列化と若者とその価値観を共有することです。

今まで生きてきて、司法書士という職業にたどり着くまで、様々な挑戦を繰り返してきました。しかし、世の中の変化のスピードというのは、私が考えるよりも相当早く変化し続けるため、動き続けて新しい業種に人間関係を構築し、慣れるまでには、陳腐化するといったことが、40代を過ぎてから起こり始めました。それでは、ビジネスという観点から、世の中の変化に対して、今後どのようなことが重要になるのかについて、少しお話をしたいと思います。

<