通帳がない時代の相続対策|ネット銀行・アプリ口座はどうやって探す?

2026年04月28日

今の相続でいちばん多いトラブルは「お金がない」のではなく「口座が分からない」ことです。通帳がないネット銀行やアプリ口座は、家族が存在に気づけないまま放置されるケースが増えています。だからこそ、これからの相続対策は"探す"のではなく"見える化する"準備が必要です。

目次

1 最近増えている「見えない預金」
2 家族が本当に困る瞬間
3 相続現場のリアル事例
4 制度を使うための準備
5 生前にやるべき3つの対策


1 最近増えている「見えない預金」

少し前まで、銀行口座といえば「通帳」が当たり前でした。

通帳があれば、
「ここに預金がある」
と誰の目にも分かります。

しかし今はどうでしょう。

   ・ネット銀行

   ・スマホ専用銀行

   ・アプリ管理口座

   ・Web明細のみ

   ・キャッシュレス決済口座

このように、通帳のない預金口座(通帳レス口座) が急速に増えています。

便利ですよね。
スマホひとつで残高確認も振込もできる。

私自身も、「これは便利な時代になったな」と感じます。

ただ、相続の現場では――
この「便利さ」が、大きな落とし穴になることがあります。

なぜなら、

👉 家族が"存在に気づけない"

からです。

2 家族が本当に困る瞬間

ご家族が亡くなったあと、まず何をするか。

多くの方が
「通帳探し」
から始めます。

引き出しを開ける
金庫を確認する
郵便物を見る

これで昔は大体見つかりました。

しかし最近は、

「何も出てこないんです…」

というケースが本当に増えました。

通帳もない
カードもない
郵便物も届かない

でも、生前はスマホで銀行を使っていたらしい。

こうなると、家族は完全に手詰まりになります。

   ・どこの銀行?

   ・IDは?

   ・パスワードは?

   ・そもそも口座は存在するの?

分からないことだらけです。

残されたご家族は、
悲しみの中で、途方に暮れてしまいます。

私はこの光景を何度も見てきました。

だからこそ、強くお伝えしたいのです。

「通帳がない時代の相続対策」が必要だと。


3 相続現場のリアル事例

実際にあったご相談です。

高松市にお住まいのご家族から、

「父がネット銀行を使っていたはずですが、どこか分からない」

というご相談がありました。

スマホはロックがかかっており開けない。
メールも確認できない。
通帳もカードもなし。

結局、

   ・自宅のメモ

   ・過去の確定申告書

   ・クレジット引き落とし履歴

こうした"わずかな手がかり"を頼りに、何週間もかけて口座を特定しました。

もしこれが複数あったらどうなるか…。

想像するだけで大変ですよね。

相続手続きは、ただでさえやることが多いのに、
「口座探し」だけで疲れ切ってしまう方も少なくありません。

4 制度を使うための準備

前回の記事でご紹介した
「口座管理法」
「相続時口座照会制度」。

これらは、まさにこうした問題を解決するための制度です。

マイナンバーと口座を紐づけておけば、
相続時にまとめて照会できる。

つまり、
"探さなくていい相続"が実現できる仕組み です。

ただし、大切なポイントがあります。

それは、

👉 生前に準備しておくこと

です。

亡くなった後では登録できません。

元気な今だからこそ、意味がある制度なのです。

5 生前にやるべき3つの対策

では、具体的に何をすればよいのでしょうか。
難しいことはありません。

今日からできることばかりです。

口座の一覧を作る

まずは
「どこに口座があるか」
書き出してみてください。

銀行名だけでも十分です。

エンディングノートやメモ帳でOK。

これだけで家族の負担は劇的に減ります。

マイナンバーと口座を紐づける

口座管理法の制度を活用し、
主要な金融機関はマイナンバー登録をしておきましょう。

ネット銀行・アプリ銀行も対象です。

これにより、相続時の一括照会が可能になります。

家族に「伝えておく」

実はこれが一番大切です。

「ネット銀行を使っているよ」
「この銀行に預金があるよ」

この一言があるだけで、家族は本当に助かります。

完璧な資料より、
"ひと言の共有" のほうが役に立つことも多いのです。

まとめ

相続対策というと、
遺言書や税金の話を思い浮かべる方が多いかもしれません。

でも実は、

「口座が分かる」ことが、いちばんの相続対策

だったりします。

通帳がない時代だからこそ、
見えない財産を「見える化」しておく。

それが、家族への何よりの思いやりです。

難しい準備は必要ありません。

小さな一歩で十分です。

ぜひ今日から、できることから始めてみてください。


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