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一人っ子である場合の相続手続きは、一見単純に思われがちですが、実際には複雑な法律上の手続きが必要となります。特に両親のどちらかが先に亡くなり、その後、もう一方の親も亡くなった場合には、適切な手続きが求められます。本稿では、母親が亡くなり、父親と一人っ子が遺産分割協議を行わないまま、父親も亡くなった場合における不動産の相続手続きについて、法的な観点から考察します。
目次
1. 東京高裁の平成26年9月30日判決について
東京高裁において平成26年9月30日に下された判決は、一人っ子の相続における重要な判例の一つです。この判決では、母親が亡くなった後、父親と子供の間で遺産分割協議が行われないまま父親が亡くなった場合、一人っ子が母親の不動産を全て相続するという遺産分割協議書を添付して登記申請した事例に対して、登記官が不動産登記法第25条第9号に基づき、登記原因証明情報の提供がないとして登記請求を却下した判断が支持されました。
この判決の背景には、相続手続きにおける遺産分割協議の適正性が求められている点があります。遺産分割協議は複数の相続人の間で行われる必要があるため、父親との協議が行われていないままでは相続登記を進めることができないとされています。
2. 相続登記手続きのポイント
相続登記の手続きにおいては、残された配偶者との間で、 特に遺産分割協議が行われていない場合、法定相続分に基づく手続きを踏む必要があります。一人っ子であるからといって、必ずしも全ての財産を直接相続できるわけではなく、法律に従った手続きを進める必要があります。遺産分割協議が行われなかった場合でも、適切な手続きを踏むことで、最終的に財産を一人っ子に相続させることが可能となります。
3. 遺産分割協議の必要性
遺産分割協議は、複数の相続人がいる場合に、その財産をどのように分割するかを決定するための重要な手続きです。母親が先に亡くなった場合、父親と子供が相続人となり、その時点で遺産分割協議を行う必要があります。協議が行われないまま父親が亡くなった場合には、後の相続手続きにおいて問題が生じることがあります。
特に、父親と一人っ子の間で遺産分割協議が行われないまま、父親が亡くなると、母親の相続分についても法的な扱いが複雑化します。
4. 遺産未分割の場合の相続登記手続き
遺産分割が行われていない場合、法定相続分に基づいて1次相続の登記を行う必要があります。母親の死亡後、父親と子供が各々法定相続分を取得することとなり、具体的には父親が2分の1、一人っ子が2分の1の割合で母親の財産を相続します。その後、父親の死亡により父親の持分についても一人っ子が相続するため、父親の持分を子に相続させる登記が必要となります。
この手続きを踏むことで、最終的に母親及び父親の不動産を一人っ子が全て相続する形になりますが、2段階の相続登記を行う必要がある点に注意が必要です。
5. 父親との生前協議がある場合の対応方法
もし父親が生前に一人っ子との間で遺産分割協議を行っていた場合、この手続きは大幅に簡略化されます。遺産分割協議書は、遺産分割協議の内容をまとめた書面です。この書類が存在し、父親が亡くなる前に協議が成立していた場合には、父親の死亡後でも一人っ子が単独で相続登記を行うことが可能です。
具体的には、生前に父親と一人っ子の間で「母親の不動産は全て子供が相続する」といった内容の遺産分割協議が行われていた場合、その内容を反映した遺産分割協議書を作成し、それに基づいて相続登記を申請することができます。この場合、父親の生前に行われた協議に基づくため、遺産分割協議書には一人っ子のみの署名及び実印による押印が必要です。
ただし、この方法が有効であるのは、あくまで父親の生前に遺産分割協議が成立していた場合に限られます。
このような場合でも、母親が遺言書で一人っ子に不動産の名義を移す旨の内容で作成していれば、遺言書を使って母親から一人っ子への相続登記をすることが可能です。ただし、遺言が法的効力が生じていればの話です。ですので、遺言書を作成する場合は、専門家にご相談ください。
6. 遺産分割協議書の文面について(事例)
「 遺産分割協議書
平成20年11月12日○〇県○〇市○〇町〇丁目〇番〇号 A(母親)の死亡によって開始した相続における共同相続人B(父親)及びC(一人っ子)が平成23年5月10日に行った遺産分割協議の結果、○〇県○〇市○〇町〇丁目〇番〇号 C(一人っ子)が被相続人の遺産に属する後記物件を単独取得したことを証明する。
令和7年2月28日
○〇県○〇市○〇町〇丁目〇番〇号
(Aに相続人兼Aの相続人Bの相続人)C (実印)
不動産の表示 (省略)」
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