相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
【現場の裏話】香川県の銀行・信用金庫で進む「相続手続き共通化」とは?

相続手続きは「銀行ごとにやり方が違って大変」というイメージがありませんか?実は今、香川県内の銀行や信用金庫の間で、相続手続きを共通化する動きが進んでいます。これは全国的にも珍しい、とても前向きな取り組みです。今回は、元金融機関勤務の司法書士である私が、支店長から直接聞いた"現場の裏話"を交えてお伝えします。
目次
1 私が金融機関に勤めていた頃
2 支店長との会話で知った新しい動き
3 相続手続き共通化とは
4 何が共通化されたのか
5 利用者にとってのメリット
6 まだ違う部分(限度額・内規)
7 地域全体で相続を支える時代へ
1 私が金融機関に勤めていた頃

実は私は、司法書士になる前、金融機関に勤務していました。
そして管理職として本部のシステム担当でしたが、支店の窓口業務、融資、を踏まえてのシステムの開発に関わってきました。
その中で強く感じていたのが、
「相続手続きは、本当にお客様の負担が大きい」
ということです。
ご家族が亡くなった直後。
気持ちの整理もつかない中で、
・戸籍を集め
・何枚も同じ書類を書き
・銀行ごとに違う様式に記入し
・何度も窓口に足を運ぶ
お客様が疲れ切っていく姿を、何度も見てきました。
当時の私は、
「もう少し簡単にできないものか…」
といつも感じていました。
2 支店長との会話で知った新しい動き
先日、昔一緒に働いていた同僚と久しぶりに会う機会がありました。
今では県内の金融機関で支店長を務めています。
そのとき、こんな話を聞いたのです。
「最近、香川県内の銀行同士で、相続手続きの共通化を進めよるんや」
正直、驚きました。
金融機関というのは、それぞれ独自のルールや様式があり、
横の連携は簡単ではありません。
それなのに「共通化」。
これはかなり大きな動きです。
「それは利用者さん、かなり助かるやろうね」と思わず言ってしまいました。
3 相続手続き共通化とは
相続手続き共通化とは、簡単に言えば、
👉 金融機関ごとの手続きをできるだけ同じにする取り組み
です。
これまでは、
A銀行 → A銀行専用の書類
B信用金庫 → B信用金庫専用の書類
C銀行 → C銀行専用の書類
と、全部バラバラでした。
同じ内容なのに、
「また最初から書いてください」
と言われる。
これが利用者の大きなストレスでした。
そこで、県内の金融機関が協力し、
「書類や手続きをできるだけ共通にしよう」
という動きが始まっているのです。
4 何が共通化されたのか

具体的には、
✔ 提出書類の内容
✔ 相続届の様式
✔ 記入項目
✔ 必要な戸籍の範囲
などが、できるだけ統一されています。
つまり、
一度作成した書類を、ほかの金融機関でも使える
というケースが増えてきました。
これは本当に大きな進歩です。
以前は、3つ銀行があれば「微妙に提出書類が異なっていること」が当たり前でした。
今は「コピーで対応できる」ことも増えています。
お客様の事務負担は、体感で半分以下になるのではないでしょうか。
現場を知っているからこそ、
この変化がどれほどすごいことか、よく分かります。
5 利用者にとってのメリット

利用者の立場で考えると、メリットは明確です。
・何度も同じ書類を書かなくていい
・手続きがスムーズ
・銀行巡りの回数が減る
・精神的負担が軽くなる
・高齢の方でも進めやすい
相続は「体力勝負」になりがちです。
だからこそ、この簡略化は本当にありがたい取り組みだと思います。
私は心から、
「香川県って、いい地域だな」
と感じました。
地域全体でご家族を支えようとしている姿勢が伝わってくるからです。
6 まだ違う部分(限度額・内規)

ただし、すべてが同じというわけではありません。
特に注意したいのが、
👉 各金融機関の内規(限度額・簡略手続きの基準)
です。
例えば、
・一定金額までは簡易手続きOK
・この金額以上は正式手続き
こうした「限度額」は、金融機関ごとに異なります。
つまり、
A銀行では簡単に払戻しできたのに、
B銀行では正式書類が必要だった
というケースもあります。
ここはまだ統一されていないため、専門的な判断が必要になる部分です。
7 地域全体で相続を支える時代へ

今回の共通化の話を聞いて、私は強く感じました。
相続は「家族だけで抱える問題」ではなく、
「地域全体で支えるもの」になってきている と。
制度(口座照会制度)
金融機関(手続き共通化)
専門家(司法書士・税理士)
みんなが少しずつ連携することで、
相続手続きは確実にラクになっています。
香川県には、こうした横のつながりがあります。
これは本当に大きな強みです。
そして、金融と法務の両方を経験してきた私だからこそ、
その"橋渡し役"になれると思っています。
相続で不安を感じたら、どうか一人で抱え込まないでください。
地域には、支える仕組みがちゃんとあります。
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