「相続させない」と書いたのに意味がない?見落としやすい遺言書の落とし穴

2026年06月03日

「この人には相続させたくないので、遺言書に書いておこう」
このように考える方は少なくありません。しかし実は、その相手によっては、その記載にほとんど意味がないことがあります。本記事では、「相続させない」と書いたのに効果が出ないケースと、その理由についてわかりやすく解説します。

目次

  1. 「相続させない」と書けば安心?
  2. そもそも相続人とは誰か
  3. 落とし穴① 相続人ではない親族
  4. 落とし穴② 遺留分がある場合
  5. 本当に大切なのは「誰に渡すか」
  6. まとめ 

1. 「相続させない」と書けば安心?

遺言書の中で、
「〇〇には相続させない」
と書けば、その人を排除できると思われがちです。

しかし、この考え方には注意が必要です。

👉 遺言書は、相手によって効力が変わる

という特徴があるためです。

2. そもそも相続人とは誰か

まず基本として、「相続人」とは法律で決められた人のことです。

一般的には、
・配偶者
・子ども(「第1順位)
・親(第2順位)※正確には直系尊属
・兄弟姉妹(第3順位)

などが該当します。

一方で、
・おい・めい
・いとこ
・内縁の配偶者

といった方は、通常は相続人にはなりません。

つまり、これらの方は

👉 最初から相続する権利を持っていない

という状態です。

3. 落とし穴① 相続人ではない親族

ここが最も多い勘違いです。

例えば、相続人ではない親族に対して
👉「相続させない」と書いた場合、

どうなるでしょうか。

結論は、

👉 法的な意味はほとんどありません

です。

理由はシンプルで、
その人はもともと相続権を持っていないため、

👉 排除する必要がないからです。

このような記載は、気持ちの表明としては意味がありますが、
法律上の効果はほぼないと考えられます。

4. 落とし穴② 遺留分がある場合

次に重要なのが、遺留分の問題です。

例えば、相続人に対して
👉「一切相続させない」
と書いたとしても、

その人が
・配偶者
・子ども

であれば、

👉 遺留分を請求することができます

つまり、

👉 遺言だけでは完全に排除することはできない

ということになります。

5. 本当に大切なのは「誰に渡すか」

ここまで見てきて分かる通り、

👉 「排除する」という考え方には限界があります

それよりも大切なのは、

👉 「誰にどのように渡すか」をしっかり決めること

です。

例えば、
・特定の人に多く残したい
・お世話になった人に財産を渡したい

このような場合は、

👉 具体的に財産の分け方を明確にすること

が重要になります。

6. まとめ

「相続させない」と書けば安心、というわけではありません。

特に、

  ・相続人ではない人

  ・遺留分がある相続人

については、

👉 思った通りの効果が出ない可能性がある

点に注意が必要です。

大切なのは、

  • 誰が相続人になるのかを理解すること
    ・誰に財産を渡すのかを明確にすること

です。

👉 遺言書は"排除"ではなく"分配"のためのもの

この視点を持つことで、より実効性の高い対策につながります。

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