相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
「そのうち考える」が招く家族トラブル|“うちは大丈夫”が一番危ない理由

「うちは家族仲がいいから揉めないと思います」
相続相談で非常によく聞く言葉です。
実際、多くの家族は、
"揉めるつもり"で揉めるわけではありません。
しかし現実には、
"そのうち考えよう"
を繰り返した結果、
相続後に家族関係が悪化するケースは少なくありません。
そして、その原因の多くは、
悪意ではなく"準備不足"
です。
たとえば、
- 実家を誰が継ぐのか決まっていない
- 親の希望が不明
- 介護負担に差がある
- 財産内容が分からない
- 遺言書がない
こうした状態で相続が始まると、
家族は、
「何が公平なのか」
をめぐって悩み始めます。
特に香川県・徳島では、
実家、土地、空き家問題が絡みやすく、
相続が「感情問題」に発展することも珍しくありません。
今回は、
「そのうち考える」が招く家族トラブル
について、司法書士の実務視点からわかりやすく解説します。
目次
1.なぜ普通の家庭ほど相続で揉めるのか
2.「うちは仲が良い」が危険な理由
3.実家・不動産がトラブルの火種になる
4.介護格差が"感情問題"を生む
5.県外相続人・空き家問題という地方特有リスク
6.未来設計(相続・生前対策)で防げること
7.まとめ|揉める原因は「家族」ではなく「準備不足」
1.なぜ普通の家庭ほど相続で揉めるのか

「うちは財産がないから揉めない」
そう思っている方は多いです。
しかし実際には、
相続トラブルは"普通の家庭"ほど起きやすい
とも言われます。
なぜなら、
資産家は事前対策をしていることが多い一方、
普通の家庭ほど、
"何も決めていない"
からです。
特に問題になりやすいのは、
"分けにくい財産"
です。
代表例が、
実家(不動産)
です。
預金なら分けやすくても、
家は簡単には分けられません。
すると、
「誰が住む?」
「売る?」
「長男が継ぐ?」
という話になります。
そして、
ここから感情問題が始まることがあります。
2.「うちは仲が良い」が危険な理由

実務で感じるのは、
仲が悪い家族より、"仲が良い家族"の方が準備しない
傾向があることです。
なぜなら、
「揉めるはずがない」
と思っているからです。
しかし、
相続は、
"お金"と"感情"が同時に動く問題
です。
例えば、
親が亡くなった後、
何気ない一言で空気が変わることがあります。
「私は介護を頑張った」
「兄だけ得してない?」
「親の面倒を見てないのに?」
こうした気持ちは、
相続発生後に初めて表面化することがあります。
つまり、
揉める原因は、
"相続そのもの"ではなく、"積み重なった感情"
なのです。
3.実家・不動産がトラブルの火種になる

香川県・徳島では、
相続財産の中心が、
実家・土地
という家庭が少なくありません。
しかし、
不動産は、
平等に分けにくい
財産です。
例えば、
長男が同居している場合。
他の兄弟から見ると、
「実家ももらうの?」
という不満が出ることがあります。
逆に、
同居側は、
「介護もしてきた」
という気持ちがあります。
どちらが悪いわけでもありません。
ただ、
"話し合いがないまま相続が始まる"
と感情的対立になりやすいのです。
また、
空き家問題もあります。
「売る」「残す」で意見が割れるケースは珍しくありません。
4.介護格差が"感情問題"を生む

相続トラブルで見落とされがちなのが、
介護負担の差
です。
例えば、
県外の兄弟。
近くに住んで介護をしていた兄弟。
この差は非常に大きいです。
しかし法律上、
"介護したから多くもらえる"
とは限りません。
すると、
介護していた側は、
「納得できない」
となることがあります。
一方、
他の相続人は、
「親のお金を使っていたのでは?」
と疑うこともあります。
こうして、
"感情のもつれ"
が起こるのです。
相続は法律問題ですが、
実際には、
心理問題でもある
のです。
5.県外相続人・空き家問題という地方特有リスク

香川県・徳島では、
子ども世代が県外に住むケースが増えています。
すると、
親が亡くなった後、
実家は空き家化しやすくなります。
しかし、
「誰が管理する?」
が決まりません。
さらに、
相続登記義務化も始まり、
放置は難しくなりました。
結果として、
- 誰も管理しない
- 草木繁殖
- 老朽化
- 固定資産税負担
などの問題が出てきます。
つまり、
相続トラブルは、
"亡くなった後"ではなく、"放置"から始まる
ことも多いのです。
6.未来設計(相続・生前対策)で防げること

では、
どうすればよいのでしょうか。
答えは、
"元気な今"の話し合い
です。
例えば、
(1)実家をどうするか
売るのか。
残すのか。
誰が住むのか。
(2)親の希望を聞く
「本当はどうしたいのか」
を知るだけでも違います。
(3)遺言書を検討する
揉めやすい家庭ほど有効です。
(4)専門家相談
相続発生後ではなく、
"前"の相談
に価値があります。
これが、
未来設計(相続・生前対策)
の考え方です。
7.まとめ|揉める原因は「家族」ではなく「準備不足」

相続トラブルは、
悪い家族だから起きるわけではありません。
むしろ、
普通の家族ほど起きやすい
問題です。
そして、
原因の多くは、
"そのうち考える"
です。
だからこそ大切なのは、
元気な今の準備
です。
未来設計とは、
財産対策だけではありません。
"家族関係を守る準備"
でもあるのです。
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