相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
2026年を見据えた「生前対策」総点検 ― 相続法改正時代のチェックリスト完全版 ―

相続法改正の影響は、「亡くなった後」よりも「元気なうち」にこそ現れます。相続登記や住所・氏名変更登記の義務化、遺言ルールの見直し、デジタル財産の増加など、2026年を見据えて確認すべき項目は多岐にわたります。本記事では、相続・登記・遺言・財産管理を一気に点検できる総合チェックリストとして整理します。
目次
- なぜ「生前対策」が重要になっているのか
- まず確認したい総合チェックリスト
- 「今すぐやること」と「後でいいこと」の整理
- 年代別(50代・60代・70代)の対策ポイント
- 司法書士に相談すべきタイミング
- 無料相談を上手に活用するコツ
- まとめ|2026年に備える生前対策の考え方
1. なぜ「生前対策」が重要になっているのか

近年の相続法改正は、
相続が始まってから対応するのでは間に合わない制度が増えています。
- 相続登記・住所変更登記の義務化
- 判断能力低下後ではできない手続きの増加
- 家族構成や資産形態の複雑化
これらの制度は、
元気なうちに整理しておくことを前提に設計されています。
2. まず確認したい総合チェックリスト

次の項目を順に確認してみてください。
- 不動産の名義・住所・氏名は最新の状態か
- 遺言書は現在の家族関係・財産内容に合っているか
- 相続人の範囲や連絡先を把握できているか
- 判断能力が低下した場合の備えがあるか
- 専門家に一度も相談したことがない
一つでも不安があれば、
生前対策を検討するサインといえます。
3. 「今すぐやること」と「後でいいこと」の整理

今すぐやること
- 不動産の名義・登記内容の確認
- 古い遺言書の見直し
- 家族関係・相続人関係の整理
状況を見て進めること
- 任意後見や家族信託の検討
- デジタル財産の管理方法整備
- 将来の財産承継方法の設計
すべてを一度に完璧にする必要はありません。
優先順位を付けることが重要です。
4. 年代別(50代・60代・70代)の対策ポイント

50代
- 資産の棚卸し
- 不動産・名義の現状確認
- 将来の相続を見据えた方向性整理
60代
- 遺言書の作成・見直し
- 相続人間の認識共有
- 判断能力低下への備え検討
70代以降
- 手続きの実行フェーズ
- 書類・情報の集約
- 専門家との継続的な関係構築
年代によって「やるべきこと」は異なります。
5. 司法書士に相談すべきタイミング

次のような場面は、司法書士に相談する良いタイミングです。
- 相続登記や住所変更登記が必要と分かったとき
- 遺言書を作るべきか迷っているとき
- 家族構成や財産関係が複雑なとき
- 将来、相続で家族が困らないか不安なとき
「何から手を付けるべきか分からない」状態こそ、相談の適期です。
6. 無料相談を活用するコツ

無料相談を有効に使うためには、次の点を意識しましょう。
- 完璧に整理してから行こうとしない
- 不安や疑問をそのまま伝える
- すぐ依頼するかどうかは後で判断する
相談は、問題を明確にするための場です。
話すことで、やるべきことが自然と見えてきます。
7. まとめ|2026年に備える生前対策の考え方
相続法改正時代の生前対策で大切なのは、
- 早めに気づくこと
- 放置しないこと
- 専門家を上手に使うこと
です。
2026年を迎える前に、
「今できる整理」から一歩踏み出すことが、
将来の相続トラブルを防ぐ最善の方法といえるでしょう。

最新のブログ記事
認知症になってから生前対策すればいい?司法書士が断言します【答え:手遅れです】
「まだ元気だから、認知症になってから考えればいい」
これは、生前対策を先送りにする際に、最も多く聞かれる言葉です。
しかし結論から言えば、認知症になってからでは、生前対策の選択肢はほとんど残っていません。判断能力が低下すると、遺言書の作成や不動産の処分、贈与といった行為は原則としてできなくなるからです。
この記事では、認知症後に"できなくなること"と、"今だからこそできる対策"を、司法書士の実務視点で解説します。
家族が仲良しなら相続でもめない?司法書士が断言します【答え:最も危険な誤解です】
「うちは家族仲が良いから、相続でもめるはずがない」
これは、生前対策のご相談で最も多く聞く言葉です。
しかし結論から言うと、家族が仲良しなほど、相続でもめるリスクは高くなる傾向があります。相続トラブルの原因は法律知識の不足ではなく、期待のズレや感情の行き違いにあるからです。(仲がいいからもめるのではなく、相続発生後、揉めないケースもありますが、一番大きいのが感情のもつれだと感じます。)
この記事では、なぜ"仲の良い家族"ほど相続トラブルが起きやすいのか、そしてそれを防ぐために生前に何をすべきかを、司法書士の実務経験をもとに解説します。
遺言書を書けば相続は安心?司法書士が断言します【答え:それだけでは不十分】
「とりあえず遺言書だけ書いておけば安心」
これは、生前対策について非常に多い誤解です。
結論から言えば、遺言書は相続対策の重要な手段ですが、万能ではありません。遺言書で対応できるのは、主に「亡くなった後の分け方」です。一方で、認知症になった後の財産管理や、生前の家族間トラブル、感情的な対立までは解決できません。
この記事では、遺言書の限界と、実務で本当に必要とされる生前対策の考え方を解説します。

