【第4回】所有者が亡くなっていたら? 相続登記が必要になる抵当権抹消の基本ルール
住宅ローンを完済したあと、多くの方が「これで不動産の手続きは終わり」と考えます。
しかし、実務の現場ではそう単純にはいかないケースが少なくありません。

親の口座が凍結され、「もう成年後見しかない」と言われたとき、多くの家族はホッとします。
しかし現実には、成年後見を使った瞬間から、お金の自由は消えます。
支払いはできるようになるものの、資産は裁判所の管理下に入り、
家族は「使わせてもらう立場」に変わります。
この記事では、なぜ後見制度が「最後の手段」と言われるのか、その本当の理由を解説します。
目次
1. 成年後見とは何か

成年後見制度とは、認知症などで判断能力がなくなった人の代わりに、
裁判所が選んだ後見人が財産を管理する制度です。
口座凍結を解除するための最後の扉でもあります。
2. 後見を使うと何が変わるのか

後見が始まると、親の財産はすべて「裁判所の監督下」に入ります。
家族のものではなく、厳格に管理される別人格の財産になります。
3. 毎月の支出が「許可制」になる
施設費用、医療費は支払えます。
しかし、
・孫への援助
・自宅の修繕
・生前贈与
これらはすべて原則NGです。
「親のためか?」を裁判所が判断します。
4. 相続対策が一切できなくなる

後見が始まると、
・遺言書の作成(本人の意思表示であり、これは代理できな)
・不動産の整理
・節税のための贈与
がほぼ不可能になります。
つまり「争族対策」はすべて止まるのです。
5. 家族が後見人になれないケース
最近は、家族ではなく弁護士や司法書士が後見人に選ばれることも多く、
毎年数十万円の報酬が、親の財産から引かれ続けます。
※推薦人として親族を入れていても、最終的な判断をするのは裁判官です。そして、一度決定した裁判官の判断に対して不服も吸いたてはできませんので注意が必要です。
6. 司法書士が見てきた後見トラブル

7. なぜ後見制度はこうなっているのか
目的はただ一つ。
本人の財産を守ること。
家族の都合は二の次です。
8. 本当に守るべきは誰の財産か

親が望んでいたのは、
「家族が困らないこと」ではなかったでしょうか。
その願いは、後見制度では叶えられないことが多いのです。
9. よくある質問(FAQ)

Q. 成年後見を使えば安心では?
A. 家庭裁判所による管理はされますので、自由は失われます。
Q. 途中でやめられる?
A. 原則、本人が亡くなるまで続きます。
Q. 後見を避ける方法は?
A. 認知症になる前に、任意後見や家族信託を準備するしかありません。
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住宅ローンを完済したあと、多くの方が「これで不動産の手続きは終わり」と考えます。
しかし、実務の現場ではそう単純にはいかないケースが少なくありません。
相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
抵当権抹消登記の書類を確認していると、こんな場面に出会うことがあります。
抵当権抹消登記のご依頼を受けて、金融機関から届いた書類を確認していると、時々こんなことがあります。