相続の相談でいちばん多い失敗は、
「税理士に行ったら登記の話ができず、司法書士に行ったら税金が分からない」ことです。
【なぜ相続は揉めるのか⑥】実家を継ぐ人、継がない人|不動産相続が争いになる本当の理由

前回は、
「介護した人としていない人」
というテーマで、介護負担が相続トラブルにつながる理由についてお話ししました。
そして、介護問題と並んで相続争いの原因となりやすいのが、
不動産相続
です。
預貯金であれば数字で分けられます。
しかし実家や土地はそう簡単にはいきません。
相続相談の現場でも、
「実家はどうするのか」
という問題がきっかけで兄弟姉妹の意見が対立することがあります。
今回は、
実家を継ぐ人、継がない人
というテーマで、不動産相続の難しさについて考えてみたいと思います。
目次
- 不動産は分けにくい財産
- 実家に住んでいる人の言い分
- 実家に住んでいない人の言い分
- 思い出の価値と市場価値は違う
- 空き家問題が相続を複雑にする
- 不動産相続で揉めないために
- まとめ
1. 不動産は分けにくい財産

相続財産の中でも、
最も扱いが難しいものの一つが不動産です。
預貯金であれば、
1,000万円を500万円ずつ分けることができます。
しかし、
実家は半分に切ることができません。
そのため、
誰が取得するのか。
売却するのか。
共有にするのか。
という問題が発生します。
そして、この判断が家族間の対立につながることがあります。
2. 実家に住んでいる人の言い分
親と同居していた人は、
実家に強い思い入れを持っていることがあります。
長年生活してきた家。
親との思い出が残る場所。
地域とのつながり。
そうしたものを守りたいと考えるのは自然なことです。
また、
親の介護をしていた場合には、
「自分が守ってきた家」
という意識もあります。
そのため、
売却を前提とした話になると、
強い抵抗感を持つことがあります。
3. 実家に住んでいない人の言い分
一方で、
実家を離れて暮らしている兄弟姉妹には別の考えがあります。
例えば、
実家を利用する予定がない。
維持管理に関わるつもりがない。
固定資産税の負担を避けたい。
そうした事情があります。
そのため、
「売却して現金で分けたい」
と考えることがあります。
しかし、
実家に住んでいる人から見ると、
「思い出をお金で考えている」
ように見えてしまうことがあります。
ここに価値観の違いが生まれるのです。
4. 思い出の価値と市場価値は違う

相続で見落とされがちなのが、
感情的価値と経済的価値の違いです。
親との思い出が詰まった実家は、
家族にとって特別な場所です。
しかし、
不動産市場では、
築年数や立地によって評価されます。
本人にとっては宝物でも、
市場価値は高くないことがあります。
逆に、
売れば高額になる土地であれば、
相続人それぞれの考えがぶつかりやすくなります。
相続では、
思い出と財産価値を分けて考えることも必要なのです。
5. 空き家問題が相続を複雑にする

近年増えているのが、
相続後に誰も住まなくなる実家です。
誰も住まない。
管理もしない。
売却も決まらない。
こうした状態になると、
固定資産税や維持管理の負担だけが残ります。
さらに時間が経過すると、
相続人が増え、
権利関係が複雑になることもあります。
その結果、
「もっと早く話し合っておけばよかった」
というケースも少なくありません。
6. 不動産相続で揉めないために

不動産相続で大切なのは、
親が元気なうちから方向性を共有しておくことです。
例えば、
- 実家を誰に引き継いでほしいのか
- 売却を考えているのか
- 空き家になった場合どうするのか
- 遺言書を作成するのか
こうしたことを話し合っておくだけでも、
将来のトラブルは大きく減らせます。
相続対策とは、
亡くなった後の手続き対策ではありません。
家族が元気なうちに行う未来設計なのです。
7. まとめ

実家を継ぐ人と継がない人では、
不動産に対する考え方が異なることがあります。
その背景には、
- 思い出の違い
- 利用価値の違い
- 経済的価値の違い
- 維持管理の負担
があります。
相続で重要なのは、
誰が正しいかを決めることではありません。
家族が納得できる方向性を見つけることです。
そのためには、
親が元気なうちから話し合うことが何より重要になります。
次回は、
「遺言書があっても揉める家族」
というテーマで、遺言書だけでは解決できない相続問題について考えてみたいと思います。
【未来設計相談会のご案内】

香川県・徳島で未来設計(相続・生前対策)のご相談なら
アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、
相続を「亡くなった後の手続き」ではなく、
"家族の未来を守る未来設計"
としてサポートしています。
【無料相談会のご案内】
生前対策・相続対策に関する無料相談は随時受付中です(完全予約制)。
📞 電話予約:087-873-2653

🌐 お問い合わせフォームはこちら
📆 土日祝も可能な限り対応いたします。
また、相続税対策・登記相談も含めた無料相談会も開催中です:
・第3水曜開催:087-813-8686(要予約)


最新のブログ記事
【なぜ相続は揉めるのか⑥】実家を継ぐ人、継がない人|不動産相続が争いになる本当の理由
というテーマで、介護負担が相続トラブルにつながる理由についてお話ししました。
【第2回】人生で回収できない投資は本当に無駄なのか|失敗や遠回りに意味はあるのか
私たちは何かを始めるとき、つい「元が取れるだろうか」と考えます。
【第1回】タイパ至上主義が失うもの|効率だけでは手に入らない人生の価値
最近では日常会話だけでなく、ビジネスや教育、趣味の世界でも当たり前のように使われる言葉になりました。



