自筆証書遺言で失敗する人の共通点|“書いただけ”では危ない遺言の落とし穴

2026年06月30日

「自分で遺言を書こうと思っています」

相続相談でよくあるご相談です。

最近では、

インターネットや書籍で簡単に情報が得られるため、

"まず自分で書いてみよう"

という方も増えています。

実際、

自筆証書遺言は、

費用を抑えられ、

自宅でも作成できるため、

手軽な方法です。

しかし、

実務上、

「せっかく書いたのに使えなかった」

というケースは少なくありません。

なぜなら、

遺言書は、

"気持ちを書けばいい"

だけではないからです。

形式不備。

内容不備。

財産特定ミス。

保管問題。

家族への説明不足。

こうした小さなズレが、

後に大きなトラブルへ発展することがあります。

今回は、

自筆証書遺言で失敗する人の共通点

について、

司法書士の実務視点からわかりやすく解説します。

目次

1.自筆証書遺言とは何か
2.失敗① 「ネットの雛形だけ」で作る
3.失敗② 財産の書き方が曖昧
4.失敗③ 気持ちだけで終わっている
5.失敗④ 保管方法を考えていない
6.法務局保管制度は使うべきか
7.まとめ|「書いたから安心」が一番危ない


1.自筆証書遺言とは何か

まず、

自筆証書遺言とは、

本人が自分で書く遺言書

です。

比較的気軽に作成でき、

費用も抑えられるため、

利用される方は増えています。

一方で、

遺言には、

法律上のルール

があります。

例えば、

方式を誤ると、

遺言が無効

になる可能性があります。

つまり、

自筆証書遺言は、

"簡単そうで意外と難しい"

制度でもあるのです。

2.失敗① 「ネットの雛形だけ」で作る

最近特に増えているのが、

テンプレート依存

です。

ネットで、

「遺言書 ひな形」

を検索し、

そのまま書く。

しかし、

ここに落とし穴があります。

なぜなら、

家庭ごとに事情が違う

からです。

例えば、

  • 子どもの関係性
  • 実家不動産の有無
  • 再婚家庭
  • 子どもがいない夫婦
  • 相続人が県外在住

によって、

適切な内容は変わります。

雛形通りに書いた結果、

"自分の家庭に合っていない遺言"

になるケースもあります。

遺言は、

オーダーメイド

で考える必要があるのです。

3.失敗② 財産の書き方が曖昧

実務上、

非常に多い失敗が、

"財産の特定不足"

です。

例えば、

こんな書き方。

「実家を長男へ相続させる」

一見問題なさそうですが、

実は、

"どの不動産?"

となることがあります。

土地番号。

建物表示。

所在地。

正確性が必要です。

また、

預金も、

「銀行預金を妻へ」

だけでは、

曖昧になる場合があります。

結果として、

相続人同士で、

解釈争い

になることがあります。

つまり、

遺言では、

"誰が見ても分かる書き方"

が重要です。

4.失敗③ 気持ちだけで終わっている

遺言は、

気持ちを書くものでもあります。

しかし、

"気持ちだけ"

では足りません。

例えば、

「みんな仲良く分けてください」

という内容。

気持ちは素晴らしいです。

ただ、

現実には、

「どう分ける?」

が決まりません。

特に、

香川県・徳島では、

実家不動産が中心財産になることも多く、

平等に分けにくいケースがあります。

すると、

結果的に、

家族へ判断を丸投げ

してしまうことがあります。

遺言で大切なのは、

"想い"と"具体性"の両方

なのです。

5.失敗④ 保管方法を考えていない

遺言を書いても、

見つからなければ意味がありません。

実際、

次の問題があります。

  • 家族が存在を知らない
  • 紛失
  • 改ざんリスク
  • 古い遺言が見つかる

特に、

タンス保管は要注意です。

また、

亡くなった後、

自筆証書遺言は、

原則として、

家庭裁判所の検認

が必要になります。

この点も、

公正証書遺言との違いです。

つまり、

「書いた後」まで考える必要がある

のです。

6.法務局保管制度は使うべきか

近年増えているのが、

自筆証書遺言書保管制度

です。

法務局で保管してもらえる制度で、

メリットがあります。

例えば、

  • 紛失防止
  • 改ざん防止
  • 家庭裁判所の検認不要

などです。

ただし、

注意点もあります。

法務局は、

内容チェックまではしません。

つまり、

形式確認はしても、

内容が適切か

は別問題です。

だからこそ、

作成段階での確認が重要になります。

7.まとめ|「書いたから安心」が一番危ない

自筆証書遺言は、

良い制度です。

しかし、

"書いただけ"

では安心できません。

実際の失敗例では、

  • 内容が曖昧
  • 家庭事情に合わない
  • 財産特定ミス
  • 保管不備

が多く見られます。

だからこそ大切なのは、

"家族が困らない遺言"

です。

アイリスが提唱する、

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では、

遺言は、

"家族への最後の思いやり"

と考えています。

書くこと自体が目的ではありません。

"家族が迷わないこと"

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