【認知症になったら何が起きるのか⑥】認知症対策はいつ始めるべきか|多くの人が準備のタイミングを逃す理由

2026年08月12日

これまでのシリーズでは、

  • 銀行口座は本当に凍結されるのか
  • 実家が売れなくなる理由
  • 施設入所費用はどう払うのか
  • 成年後見制度の現実
  • 家族信託のメリットと限界

についてお話ししてきました。

ここまで読まれた方の中には、

「認知症対策は必要そうだ」

と感じられた方もいるかもしれません。

しかし次に出てくるのが、

「いつ始めればいいのか分からない」

という問題です。

今回はシリーズ最終回として、

認知症対策はいつ始めるべきか

について考えてみたいと思います。

目次

  1. 多くの人が「まだ早い」と考える
  2. 認知症対策は元気なうちしかできない
  3. 判断能力の低下は突然やってくる
  4. 家族が困るのは認知症になった後
  5. 対策は早すぎることより遅すぎることが問題
  6. 認知症対策は未来設計である
  7. まとめ

1. 多くの人が「まだ早い」と考える

認知症対策の相談を受けていると、

最もよく聞く言葉があります。

それは、

「まだ元気だから大丈夫」

です。

確かに、

今は普通に生活できている。

買い物もできる。

車の運転もできる。

銀行にも行ける。

そうした状況で認知症対策を考えるのは難しいかもしれません。

しかし、

多くの方が準備のタイミングを逃す理由も、

まさにこの

「まだ大丈夫」

という感覚にあります。

2. 認知症対策は元気なうちしかできない

認知症対策で重要なことがあります。

それは、

多くの制度が判断能力のあるうちにしか利用できないということです。

例えば、

  • 家族信託
  • 任意後見契約
  • 遺言書の作成

などです。

これらは本人が内容を理解し、

自分の意思で決定できることが前提になります。

認知症が進行してからでは、

利用できなくなる場合があります。

つまり、

対策は困ってから行うものではなく、

困る前に行うものなのです。

3. 判断能力の低下は突然やってくる

認知症は、

ある日突然診断されることがあります。

昨日までは元気だった。

少し物忘れが増えた程度だと思っていた。

そんな状況から、

急に状況が変わることもあります。

また、

脳梗塞や病気などによって、

判断能力が低下するケースもあります。

そのため、

「いつか考えよう」

と思っていても、

その機会が来ないことがあります。

4. 家族が困るのは認知症になった後

認知症になると、

本人より先に家族が困り始めることがあります。

例えば、

  • 預金が管理できない
  • 実家が売却できない
  • 施設契約が必要になる
  • 財産の整理が進まない

といった問題です。

そしてその時になって初めて、

「もっと早く準備しておけばよかった」

という声を聞くことがあります。

認知症対策は、

本人のためだけではありません。

家族を守るための準備でもあるのです。

5. 対策は早すぎることより遅すぎることが問題

認知症対策の相談で、

「まだ早いでしょうか」

と聞かれることがあります。

私は、

準備が早すぎて困ることは少ないと考えています。

もちろん、

制度を利用する必要がない場合もあります。

しかし、

財産状況を整理する。

家族で話し合う。

将来の希望を共有する。

こうした準備は、

早く始めても無駄にはなりません。

むしろ問題なのは、

何も決めないまま時間が過ぎてしまうことです。

6. 認知症対策は未来設計である

認知症対策という言葉を聞くと、

どうしてもネガティブな印象があります。

しかし、

私は少し違う視点で考えています。

認知症対策とは、

認知症のためだけの準備ではありません。

将来、

どのように暮らしたいのか。

財産をどう活用したいのか。

家族に何を残したいのか。

そうしたことを考える機会です。

つまり、

認知症対策とは未来設計そのものなのです。

7. まとめ

認知症対策を始めるタイミングは、

認知症になってからではありません。

判断能力がある今だからこそ、

できる準備があります。

認知症対策が遅れると、

  • 預金管理
  • 不動産売却
  • 財産管理
  • 相続対策

などの選択肢が大きく制限されることがあります。

だからこそ、

「まだ早い」

ではなく、

「今だからできる」

という視点が大切です。

認知症対策とは、

将来の不安に備えるためだけではありません。

本人と家族の未来を守るための準備なのです。

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