【現場で見た相続の失敗事例①】遺言を書かなかった家族|「うちは大丈夫」が招いた相続トラブル

2026年08月13日

相続の相談を受けていると、

最も多く見かける失敗の一つが、

「遺言を書かなかったこと」

によるトラブルです。

相続で揉めるのは資産家だけではありません。

預金と自宅だけという一般的な家庭でも、

家族関係が大きく悪化することがあります。

今回からのシリーズでは、

守秘義務に配慮しながら実際の相談事例を一般化し、

相続現場で起きている問題についてお話ししたいと思います。

第1回は、

遺言を書かなかった家族

です。

目次

  1. 事例の概要
  2. 「うちは揉めない」という思い込み
  3. 相続開始後に起きた対立
  4. 問題は財産ではなく感情だった
  5. 解決までにかかった時間と負担
  6. この事例から学べること
  7. まとめ

1. 事例の概要

あるご家庭の事例です。

被相続人は80代の父親。

相続人は、

妻と子ども3人でした。

財産の中心は、

  • 自宅不動産
  • 預貯金

です。

特別に複雑な財産構成ではありません。

むしろ一般的なご家庭でした。

生前、

父親は家族に対して、

「うちは仲が良いから揉めない」

と話していたそうです。

そして遺言書は作成されませんでした。

しかし、

相続開始後、

家族の関係は大きく変わることになります。

2. 「うちは揉めない」という思い込み

実は、

遺言がない家庭で最もよく聞く言葉があります。

それは、

「うちは大丈夫」

です。

親は、

子どもたちが仲良くしている姿を見ています。

子どもも、

親が元気なうちは深く考えません。

しかし、

相続が始まると状況は変わります。

実家をどうするのか。

預金をどう分けるのか。

誰が手続きをするのか。

今まで話し合ったことのない問題が一気に現れます。

そして、

これまで見えなかった価値観の違いが表面化するのです。

3. 相続開始後に起きた対立

この事例では、

最初は穏やかに話し合いが始まりました。

ところが、

実家をどうするかという問題で意見が割れました。

長男は、

「実家を残したい」

と考えていました。

一方、

他の兄弟は、

「売却して平等に分けたい」

と考えていました。

どちらも間違いではありません。

しかし、

父親の意思が残されていなかったため、

誰も判断基準を持っていませんでした。

結果として、

話し合いは平行線になってしまいました。

4. 問題は財産ではなく感情だった

相談を受けていると、

表面上は財産の話をしていても、

実際は感情の問題であることが少なくありません。

この事例でも、

途中から過去の話が出始めました。

「親の介護を手伝ったのは私だった」

「兄ばかり優遇されていた」

「実家に住んでいたのだから得をしている」

財産の話から、

兄弟関係の話へ変わっていったのです。

相続とは、

単なる財産分配ではありません。

家族関係の総決算とも言える出来事です。

そのため、

遺言がない場合、

感情の対立が大きくなりやすいのです。

5. 解決までにかかった時間と負担

最終的には遺産分割協議が成立しました。

しかし、

そこまでに長い時間がかかりました。

何度も話し合いを行い、

資料を集め、

専門家へ相談し、

ようやく結論にたどり着きました。

その間、

兄弟関係はぎくしゃくし、

以前のような関係には戻れなくなったそうです。

相続手続き自体は終わりました。

しかし、

家族関係には大きな傷跡が残りました。

6. この事例から学べること

この事例から分かることがあります。

それは、

遺言書は財産を分けるためだけのものではないということです。

遺言書には、

親の意思を残す役割があります。

なぜそのような分け方をしたのか。

実家をどうしてほしいのか。

誰に何を託したいのか。

こうしたメッセージがあるだけで、

家族は判断しやすくなります。

もちろん、

遺言書があれば絶対に揉めないわけではありません。

しかし、

少なくとも親の意思が見えない状態よりは、

争いを防ぎやすくなります。

7. まとめ

今回の事例では、

財産が多かったから揉めたのではありません。

問題だったのは、

親の意思が残されていなかったことです。

そして、

その空白を埋めようとして、

家族それぞれの考えや感情がぶつかってしまいました。

相続対策とは、

財産対策だけではありません。

家族に意思を残すことでもあります。

遺言書は、

単なる法律文書ではなく、

家族への最後のメッセージなのです。

次回は、

「遺言を書いたのに揉めた家族」

というテーマで、

なぜ遺言があっても相続トラブルが起きるのかについて考えてみたいと思います。

【未来設計相談会のご案内】

香川県・徳島で未来設計(相続・生前対策)のご相談なら

アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、

相続を「亡くなった後の手続き」ではなく、

"家族の未来を守る未来設計"

としてサポートしています。

【無料相談会のご案内】

生前対策・相続対策に関する無料相談は随時受付中です(完全予約制)。

📞 電話予約:087-873-2653

📞 アイリス未来設計(相続・生前対策無料相談の予約の電話はこちら
087-873-2653

🌐 お問い合わせフォームはこちら

📆 土日祝も可能な限り対応いたします。

また、相続税対策・登記相談も含めた無料相談会も開催中です:

・第3水曜開催:087-813-8686(要予約)

📞 相続法律・税務無料相談会予約のお電話はこちら
087-873-2653

・詳細はこちら:相談会ページへ

香川県外にお住まいの方も、オンライン・Zoomでのご相談が可能です。
お気軽にお問い合わせください。

最新のブログ記事

Share
<