遺言でできること・できないこと|「全部決められる」は誤解です

2026年07月02日

「遺言を書けば全部決められますか?」

相続相談で、非常によくいただく質問です。

確かに遺言には、

"本人の意思を残せる力"

があります。

しかし一方で、

"遺言ではできないこと"

もあります。

ここを誤解すると、

せっかく遺言を書いても、

「思っていた結果にならなかった」

ということも起こり得ます。

実際、

相続実務では、

「遺言を書いたから安心」

と思っていたものの、

内容不足や誤解によって、

家族が困るケースもあります。

だからこそ重要なのは、

"遺言でできること・できないこと"を正しく知ること

です。

今回は、

遺言の限界と可能性

について、

司法書士の実務視点からわかりやすく解説します。

目次

1.遺言で「できること」とは
2.財産の承継先を決めることができる
3.相続人以外へ財産を渡すことも可能
4.遺言で「できないこと」とは
5.家族関係そのものは解決できない
6."付言事項"というもう一つの役割
7.まとめ|遺言は万能ではない。でも意味は大きい


1.遺言で「できること」とは

まず結論から言えば、

遺言は、

"財産の行き先"を決める制度

です。

つまり、

相続発生後に、

「誰に何を承継させるか」

を決める役割があります。

特に、

香川県・徳島のように、

実家や土地が中心財産

になりやすい地域では、

非常に重要です。

なぜなら、

不動産は、

平等に分けにくい

からです。

何も決めていなければ、

相続人同士で、

「誰が継ぐ?」

「売る?」

「残す?」

という話になります。

つまり、

遺言は、

"家族が迷わないための道しるべ"

でもあるのです。

2.財産の承継先を決めることができる

遺言で最も重要なのは、

"誰に何を渡すか"

を決められる点です。

例えば、

次のようなことが可能です。

(1)実家を誰に承継させるか

たとえば、

長男が同居している場合。

「長男に実家を相続させる」

という指定ができます。

これは、

空き家防止にもつながることがあります。

(2)預貯金の分け方

「妻へ○○銀行の預金」

「子どもへ一定割合」

など、

分配を指定できます。

(3)特定の人へ多く残す

介護をしてくれた子ども。

同居していた家族。

事情に応じて、

配分の考え方

を示すことができます。

もちろん、

遺留分など、

法律上の制約はありますが、

親の意思を示す意味は非常に大きいです。

(4)遺言執行者を指定できる

遺言では、

"手続きを進める人"

を指定できます。

これを、

遺言執行者

と言います。

相続人間の調整が難しいケースでは、

非常に有効です。

特に、

県外相続人がいる場合や、

家族関係に少し不安がある場合は、

検討価値があります。

3.相続人以外へ財産を渡すことも可能

意外と知られていませんが、

遺言では、

相続人以外

へ財産を渡すことも可能です。

例えば、

  • お世話になった親族
  • 内縁の配偶者
  • 支援団体

など。

これは、

法律上の相続とは異なる、

"本人の想い"

を反映できる部分です。

特に、

子どもがいない夫婦では、

重要になるケースがあります。

「夫に全部渡したい」

と思っていても、

遺言がないと、

想定と違う結果になることがあります。

4.遺言で「できないこと」とは

一方で、

遺言にも限界があります。

ここは非常に重要です。

(1)家族の気持ちはコントロールできない

例えば、

遺言にこう書いたとしても、

「兄弟仲良くしてください」

それだけで、

感情対立がなくなるわけではありません。

相続は、

法律問題であり感情問題

でもあるからです。

(2)相続人の争いを完全には防げない

遺言があっても、

内容によっては、

不満が出ることがあります。

特に、

遺留分との関係。

極端な偏り。

説明不足。

こうした場合、

トラブルになることもあります。

つまり、

"書けば安心"ではない

のです。

(3)認知症になった後は作れない可能性

遺言には、

判断能力

が必要です。

そのため、

認知症が進んだ後では、

作成が難しくなる場合があります。

ここは、

非常に大切なポイントです。

多くの方が、

「そのうち考える」

と言います。

しかし、

実務では、

"早すぎるくらい"がちょうどいい

と感じることも多いです。

5.家族関係そのものは解決できない

遺言は万能ではありません。

例えば、

長年の兄弟関係。

介護不公平感。

親族間の感情問題。

これは、

遺言だけで完全解決できるものではありません。

だからこそ、

大切なのは、

"生前の話し合い"

です。

つまり、

遺言は、

未来設計の一部

なのです。

単独ではなく、

家族会議、

認知症対策、

実家整理などと、

組み合わせて考える意味があります。

6."付言事項"というもう一つの役割

遺言には、

付言事項(ふげんじこう)

というものがあります。

これは、

法的効力というより、

"気持ちを伝える言葉"

です。

例えば、

「長男には介護で苦労をかけました」

「兄弟仲良くしてほしい」

「この分け方にした理由があります」

こうした言葉があるだけで、

家族の受け止め方が変わることがあります。

実務でも、

"付言が救った家族関係"

を見てきました。

だからこそ、

遺言は、

財産だけではなく"想い"を残すもの

でもあるのです。

7.まとめ|遺言は万能ではない。でも意味は大きい

遺言には、

できることも、

できないこともあります。

できるのは、

"財産の道しるべ"

を示すこと。

一方で、

できないのは、

家族感情を完全に解決すること

です。

しかし、

だからといって、

意味がないわけではありません。

むしろ、

"何も残さないリスク"

の方が大きいことがあります。

アイリスが提唱する、

未来設計(相続・生前対策)

では、

遺言を、

"家族が困らない未来づくり"

と考えています。

遺言は、

「死ぬ準備」ではなく、「家族への思いやり」

なのです。

【未来設計相談会のご案内】

香川県・徳島で未来設計(相続・生前対策)のご相談なら

アイリス国際司法書士・行政書士事務所では、

相続を「亡くなった後の手続き」ではなく、

"家族の未来を守る未来設計"

としてサポートしています。

【無料相談会のご案内】

生前対策・相続対策に関する無料相談は随時受付中です(完全予約制)。

📞 電話予約:087-873-2653

🌐 お問い合わせフォームはこちら

📆 土日祝も可能な限り対応いたします。

また、相続税対策・登記相談も含めた無料相談会も開催中です:

・第3水曜開催:087-813-8686(要予約)

・詳細はこちら:相談会ページへ

香川県外にお住まいの方も、オンライン・Zoomでのご相談が可能です。
お気軽にお問い合わせください。

最新のブログ記事

1.遺言で「できること」とは
2.財産の承継先を決めることができる
3.相続人以外へ財産を渡すことも可能
4.遺言で「できないこと」とは
5.家族関係そのものは解決できない
6."付言事項"というもう一つの役割
7.まとめ|遺言は万能ではない。でも意味は大きい

Share
<